7月15日(水)~7月17日(金)に東京国際フォーラムで開催されたラーニングテクノロジー2015で、ICT CONNECT 21普及推進WGサブWG『教育現場発!ニーズをシーズへ』(リーダー:株式会社電通国際情報サービス 関島章江さん)企画によるセミナーが行われました。
こちらのセミナーの企画に参加させてもらい、また当日のセミナー進行のサポートもさせていただきました。テーマは、「教育現場のニーズをEdTechは解決できるのか?~英語教育編~」でした。
15日(水)に行なわれた、株式会社ReDucateのディレクター、井上直登さんのピッチをレポートいたします。メモ程度で恐縮ですが、興味ある方のお役に立てればと思います。
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- 井上さんは、えいぽんたんのディレクターを担当
- ReDucateは、スマートフォンを使った新しい学習体験を開発。ドリコムと楽天のジョイントベンチャー。
- ミッションは「世界を賢くする」
- 学びを続ける、学びを求めるより多くの人に、新しい学習体験を提供していきたい。
- 解決したいテーマは、「学びを継続させる」ということ。
- 一つの例として。MITのオンライン公開講座(MOOC)、12万人が受講した講座、5%しか修了しない。私たちは、ここを変えたい。
- アプローチとして3つ。この3つのアプローチで、新しい学習体験を提供する。
- ソーシャル。
- 人と人とのつながりで学習を続ける。
- ゲーミフィケーション。
- 学習を楽しい物に変えていく
- データにもとづく学習最適化。
- ソーシャル。
- これをフリーミアムで提供する。
- 一部のユーザーにお金を払ってもらうことで、残りのユーザーがただで学習できる。
- 「えいぽんたん」
- 英単語を学ぶ、という非常にシンプルなもの。
- 「新しい単語の習得」と、イベント学習を通じての「反復学習による記憶の定着」がある。
- 1日1ユーザーが1日あたり、168問解いている。
- 平均プレイ時間が43分。アクセスしに来て学習する時間。非常に長い。
- 1日のアクティブユーザは4万人。デイリーでこれだけのユーザーを抱えているオンライン学習はなかなかない。
- 全体で672万問という大量の解答データが日々、たまっている。
- かつ、4万人のうちの40%が毎日学習している。
- 学習効果として、ユーザーの評価は高い。TOIECのスコアが、1~2ヶ月のえいぽんたんだけの勉強で、TOEICのスコアが大幅に伸びた。
- ソーシャル、ゲーミフィケーション、データオプティマイゼーションという3つのアプローチがどのように実現されているのか。
- ソーシャルコミュニティという要素が入っていて、友だちになって、コミュニケーションがとれる。
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- この機能を使っているユーザーの方が、月間学習量で、6.4倍になった。
- 励まし合う、「あの人が頑張っているから…」というモチベーション。
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- ゲーミフィケーション
- 競争と協力がある。
- 競争は、ユーザー同士が競う。学習量を競うイベント。
- 協力は、ユーザー同士が協力することで、あるイベントを解く、というもの。
- イベントで、ユーザーの学習量を変えることができる。
- 競争と協力であれば、協力の方が学習量を増やすことができる。モチベーションを刺激するために、ゲーミフィケーションは効果的だと思っている。
- 競争と協力がある。
- 活用シーン
- 生徒同士、生徒がつながって使っているケース
- 中間テスト、受験対策などの差し迫った学習のツールとして使っている。
- 教え合いがユーザー同士で行われている。
- 褒め合い、励まし合いというコミュニケーション。
- 先生から生徒に紹介するケース
- 塾の先生がえいぽんたんを楽しんだので、生徒に自信をもって進めている。
- 続ける学習教材として「えいぽんたんをやろう」と言っている。
- 反復学習、楽しくできる学習、気楽にやろう、と進めている。
- 親から生徒への活用シーン
- ゆるいデザインで気軽にすすめられる
- 一緒に学び楽しめる
- 英語学校に比べて、フリーミアムのモデルなので、基本無料。
- 生徒同士、生徒がつながって使っているケース
- 今後、えいぽんたんでは、他の教科への展開も考えている。
- 他の教育現場でも使っていただけるケースは増えると思っています。
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「えいぽんたん」をはじめとしたスマートフォンでできる学習ゲーム(ゲーム型教材、といってもいいかもしれない)は、とにかく「続けたい」「もっとやりたい」「またやりたい」と思わせるゲームデザインが抜群だと思います。そして、「とりあえずやってみたらいい」と敷居が低く設定されています。
最初のところのチュートリアルも簡単ですし。こうしたもので英語を学んで、それが学校の授業で役立って英語が好きになって…という生徒たちはこれから増えるのではないかと思います。
先生が対面でやっている動機づけが、ゲームにあまりに劣っている、とまでは思っていないのですが、ゲームデザインは授業設計と非常に相性が良いのではないか、と思っているので、学校や教育現場での「えいぽんたん」の活躍を期待しています。
(研究員・為田)
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