教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

アメリカの学区を評価しているサイト

 先日、袖ヶ浦高校の課題研究発表会の後の中川先生の講演「アクティブ・ラーニングとタブレット端末活用」で触れられていた、ヴァージニア州のFairfax学校区に興味がわいたので、ちょっと検索をしてみました。
 すると、「2016 Best School Districts in Virginia」というページがヒット。学区ごとに、統計や生徒/保護者によるレビュー、専門家によるコメント、州の学力テストの得点、進路、SATなどのテストスコア、先生の質などが見られるらしいです。
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 口コミでは、日本でも学校ごとの評価をネットで見ることはできますが、こうしてサイトにまとまっているのはすごいな、と思い、親サイトに行ってみたら、「K-12 School Rankings and Reviews」というサイトでした。
https://k12.niche.com/k12.niche.com

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 Fairfax County Public Schoolsを見てみると、以下のように表示されています。ヴァージニア州で4番目ということでしょうか。評価項目も多く、非常におもしろい。
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 「Academics」のリンクをクリックしてみると、指標が出ています。どれくらいの正統性があるかはわかりませんが、こうして数値が表示されて、進学先や転居先を考えるときの参考にできるのはいいと思います。実際、日本でも不動産屋さんに部屋を探すときに質問をしたら、そこがどこの学校の学区で、近年のトピックくらいはスラスラと教えてもらえるので、気にしている保護者は多い、ということなのかもしれません。
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 僕は、テストの成績は、生徒の習熟度の指標でもありますが、それと同程度で、「先生の教え方」の指標という位置付けだと思っていますので、こうして公開されることで、先生方が「もっと良くしよう」と思って頑張れればいいと思います。もちろん、テストの点数ばかりになってしまってはダメですが、学校の戦力分析的な形で、さまざまな視点から評価をされることは、いいことだと思います。
 今回の例だと、「Academics(学習面)」「Administration & Policies(管理&学校経営方針)」「Educational Outcomes(教育的成果)」「Extracurriculars(課外授業)」「Resources & Facilities(リソース&施設)」「Food(食べ物)」…などのように細かく分かれています。それぞれについて評価が出るようにするのはいいと思います。
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 全国学力調査や学習状況調査などの成果も、こうして並べて見てみたいな、と思いますね。できれば、市町村ごと、学区ごとでやってほしいな。
 でも、実現しないのには何か原因があるのだろうかなあ。

(為田)