教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

やってみた:Zoom+schoolTaktでオンライン授業を自分でやってみてのふりかえり

 2020年8月1日と8日に開催されたセサミストリート オンラインサマーキャンプで先生としてファシリテートをしました。両日とも、午前に小学校3年生・4年生向けのクラス、午後に小学校5年生・6年生向けのクラスがありました。オンラインサマーキャンプの様子は、レポートを書いたので、そちらを見ていただきたいのですが、その舞台裏の方についても、メモとして公開したいと思います。
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 今回のオンライン授業では、Zoomで繋ぎながらschoolTaktを使ってふだんやっているペアワークとグループワークを代替することを目指しました。

環境と機材

 会議室で、Windows PCとiPadを用意していました。

  • Windows PC
    • Zoom
      • 画面共有を行う。
      • カメラが下からのアングルにならないように、PC台で角度をつける。
    • schoolTakt
      • Zoomの画面共有で参加者と同じ画面を出せるように、生徒アカウントでログイン。
      • デモンストレーションは、参加者と同じ画面を出す。
  • iPad
    • schoolTakt
      • 先生アカウントでログイン。
      • タイマーの設定、「共同閲覧モード」の設定(最初はOFF)は、ここから行う。
      • 参加者の進捗具合はこちらでサムネイルでチェック。
  • スマートスピーカー Anker PowerConf
    • bluetoothで接続。
    • PCのスピーカーとマイクの設定をした後、Zoomの方でも同じようにスピーカーとマイクの設定をしなければならないときもあったので注意。
    • イヤフォンでやるよりも、長時間の授業だと楽。また、画面の見栄え的にも先生の顔の周辺に何もない方がいいように思った。

実際にやってみてのふりかえり

 オンライン授業を自分でやってみて思ったことなども残しておきたいと思います。思いつくものをいろいろと書きます。

  • Zoomのミュートの使い方は、みんな余裕。最初に1度だけ説明。ミュートをみんなで外して、挨拶だけはみんなで声を合わせて、その後またミュートしてもらう。
  • Zoomでどんな表情をしているかが見えることと、schoolTaktの先生画面(iPad)でみんながどんな作業の進捗かを見ることができるのは必須。
  • 参加者それぞれがスマホタブレット、PCのどの環境でやっているのかがわからず、操作のトラブルになるとその対応は大変だった。初対面の人たちとの授業だったのでなおさら。保護者の皆さんの協力でなんとか乗り越えた。
  • ZoomとschoolTaktを切り替えて使うのに苦労しているように思った。特に、ZoomでschoolTaktの画面を共有していると、参加者側からは、「Zoomに戻ったはずなのに、schoolTaktの画面で、しかも操作ができない!」と思われることもあったようだった…。たしかに焦るかも…。
  • 画面共有して次のアクティビティを説明していたので、schoolTaktで作業しているところから、一度Zoomに戻ってきてもらって、共有した画面を見てもらわないといけない。「Zoomに戻ってきた人、手を挙げて」とか「Zoomに戻ってきた人、おでこに手をあてて」というようなサインを決めたら楽しかった。が、ビデオカメラをOFFにしておきたい人もいるので、このあたりは再考したい。
  • Zoomのチャット機能は、全員ではないがバリバリ使う人も多い。全体へのチャットだけでなく、プライベートチャットもたくさん送られてきた。プライベートで送られてきたチャットなのに、うっかり全体に対して声でフィードバックをしてしまうミスも。目に入ったときにプライベートかどうかをチェックすべきだった。
  • 誰が質問やコメントをしているのかわからないのでは?と思ったが、とりあえず質問やコメントが聞こえたら、それに答えるべく全体に語りかけるようにしていればOKだと思った。この点では、教室よりも簡単。教室だと、「誰が言ったか」「どこで言ったか」、そちらの方向を見て返事をしたいところだが、Zoomならばこういう部分は全部なくなるから。

まとめ

 自分で小学生たちとオンライン授業を2日間で4クラスやってみて、オンラインだからこそ大変な部分と、オンラインだからこそできる部分とを経験することができたと思います。このあたり、もう少し回数を重ねて経験を積む必要があるな、と思いました。またこうした機会をもちたいと思います。

(為田)