2022年8月27日にオンラインで開催されました、教育・学びの未来を創造する プラットフォームin戸田にゲストスピーカーとして参加させていただきました。
今回いただいた基調講演のテーマは、「GIGAスクール構想は順調ですか」というものでした。大きなテーマをいただいたな、と思ったのですが、まずは「順調」とは何を指すのかを考え、きちんと言葉にするべきだ、と思っています。「オンライン授業はできています」「授業支援ツールを使って、教材の配布・回収はできています」ということをもって、「GIGAスクール構想は順調だ」と答えていいのか、ということを考えるべきだと思います。
僕自身は、「GIGAスクール構想が順調だ」というのをどういうゴールで表したいかを考えました。僕は、「子どもたちが一人1台の情報端末を、思考・表現のツールとして使っている」ことと、「できるだけ多くの先生方が、デジタルを活用した授業をしている」ことだと思っています。
この観点からすると、「オンライン授業ができている」「授業支援ツールを使って、教材の配布・回収はできている」だけでは、順調ではあるかもしれないけれど、また道半ばではないかと思っています。
情報端末に慣れてきて、だんだん良くない使い方をしたり、ちょっとデジタルを使いすぎてしまって生活のバランスを崩してしまったり、という事例も出てくると思います。そうした声が保護者様から先生方に届いてきたときに、「本来、どういうふうに一人1台の情報端末を使うべきなのか」を先生方が言葉として伝えられるかどうかが重要だと思っています。
基調講演後のトークセッションでは、昨年度まで戸田市教育委員会学務課長として戸田市の人事を担当していた戸田市立笹目東小学校 片岡昭博 校長先生にコーディネーターを務めていただき、チャット欄でのコメントなどを見ながらトークを進めていきました。
まだまだ「デジタルは使いたくない」という先生方もたくさんいます。そうした先生方にデジタルを使ってみようかな、と思ってもらうために、「デジタルが子どもたちの学びをどう変えたか」を子どもたちの変容した姿で見せるのが大きな力になるのではないかと思っています。
このイベントに参加している先生方から、それぞれの学校での先生方に「デジタルを子どもたちの学びのツールにしよう」という動きが出てくればいいな、と思っています。
基調講演のなかで、授業事例を少しだけ触れましたが、たくさんの事例を知りたいという方は、このブログの「授業レポート」と「授業実践」のタグを追いかけていただければと思います。
「授業レポート」は、ICTを活用した授業を参観させていただきレポートしたものです。「授業実践」は僕が自分でデジタルを使った学びを実践した事例です。
また、チャット欄で触れてくださった方が多かった、「2つの分水嶺」の話については、こちらのエントリーでお読みいただくのがわかりやすいかもしれません
blog.ict-in-education.jp
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参加してくださった皆様、事務局の皆様、こうした機会をいただきまして、本当にありがとうございました。
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(為田)