教育ICTリサーチ ブログ

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授業で使えるかも:自分で神話のようなストーリーの要素を作れる「Hero's Journey」

 世界の神話には同じようなストーリー・性質・特徴などを持ったものがあり、それらは神話類型という形で分類されているそうです。例えば、「起源神話」や「大洪水」や「変身譚」や「竜殺し」などが神話類型とされています。神話の類型は、いまでも映画のプロットなどで踏襲されているものもあり、古びない形式だなと感じます。

 そうした神話類型を使って、ストーリーの要素を考えるのを助けてくれる「Hero's Journey」というサイトがあります。

 「LAUNCH THE TOOL!」のボタンをクリックすると、トップ画面が表示されます。名前とプロジェクトタイトルを入力してスタートします。

 「Name and describe the Hero(ヒーローが体現する理想や価値)」や「Unusual birth(普通でない出自)」「The call to adventure(冒険への運命)」「Supernatural helper(自然を超えた助けをくれるキャラクター)」などのように、ストーリーを構成する要素を書き込むテキストボックスが表示されるので、自分なりに要素を書き込んでいきます。

 要素を書き込んで「Print」ボタンをクリックすると、印刷する画面が表示されます。ChatGPTのようにここで書いた様子を全部組み込んでストーリーが作られるのかと思いましたが、そこまではいきませんでした。サイトは英語ですが、要素は日本語を使って書いても大丈夫です。

 こうしてストーリーの要素を書き出すワークシートになるのであれば、「Hero's Journey」に例として出ている授業案のように、「(スターウォーズの)ルーク・スカイウォーカーの冒険の要素を考えて、他にどんなストーリーができるかを考える」というような授業にも使えそうです。
 国語の教科書に載っているお話でもいいし、自分が好きな小説などでもいいので、こうして分析をしてみても面白いと思いました。

 せっかく途中までストーリーの要素を考えたので、ChatGPTに助けてもらって冒頭部分だけでも書いてみようと思います。

深い森のなかで生まれ、狼の群れに育てられた賢い少年が、自分の本当の両親を探すたびに出る小説を書きたいと思います。少年はとても賢く、聡明です。梟を相棒にして旅をしていきます。

そんな小説の冒頭部分を400字程度で書いてみてください。

 ChatGPTが書いてくれたのは以下のような冒頭でした。絶対僕が書くよりおもしろいと思います。

深い森の奥深く、孤立した小さな家がひっそりと佇んでいた。その家の中で、賢く聡明な少年が、厳しい自然のなかで育つ運命に縛られていた。

彼は生まれたときから森の中で狼たちに囲まれていた。彼らは彼を自分たちの仲間として受け入れ、彼に自然の法則や生存の知恵を教えてくれた。狼たちは彼の家族であり、少年もまた彼らの一員であると感じていた。

しかし、少年の心には常に疑問が渦巻いていた。彼は自分の出自についての謎を抱えていた。なぜ彼は狼たちと一緒に暮らしているのか、なぜ彼の本当の両親はいないのか。その疑問は彼の内なる闘争となり、少年の心を不安で満たしていった。

ある日、森の中で不思議な梟と出会った。梟は叡智に満ちた目をしており、少年の疑問に答えを持っているように見えた。少年は梟と意気投合し、相棒として共に旅をすることを決意した。

「梟よ、私の本当の両親を見つけ出すために、私たちはどこへ向かえばいいのだろう?」少年は問いかけた。

梟は静かに羽を広げ、深い目つきで少年を見つめた。「旅はまだ始まったばかりだ。私たちは遥かなる大地を探検し、古代の秘密を解き明かす必要がある。君の本当の両親が待つ場所へと向かおう。勇気を持ち、心を開いて私についてきなさい」と梟は告げた。

少年は深呼吸をし、未知の世界への扉を開く覚悟を決めた。彼の心には冒険の鼓動が鳴り響き、彼の眼差しには希望と決意が輝いていた。少年と梟は、新たな旅路へと踏み出したのである。

(為田)