教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

淑徳小学校 淑徳アルファ カズトロジー 授業レポート No.1(2024年4月16日)

 弊社フューチャーインスティテュートは淑徳小学校放課後クラブ「淑徳アルファ」内で、コンピュータを使ってさまざまな活動を行う授業「カズトロジー」を実施しています。2024年度の4月から5月にかけて3年生のクラスで「ショートショートを書こう」と題して、お話を考える授業をやってみました。この授業は、ショートショート作家である田丸雅智さんの『たった40分で誰でも必ず小説が書ける超ショートショート講座』で紹介されていたワークショップを実践してみたものです。

 最初に子どもたちに、ショートショートとは「短いお話」のことで、今日から自分で短いお話を作っていく、ということを伝えました。
 1回目の授業では、田丸さんのワークショップと同じように以下のステップでショートショートのタイトルを考えてもらいました。

  1. 名詞を10個、書きましょう。
  2. ノートを共有して、10個誰かの書いた名詞を写しましょう。
  3. どれか1つを選びましょう。
  4. 名詞から思いつくことを書きましょう。

 スクールタクトで子どもたちにワークシートを配布して、まずは「物の名前」(「名詞」では難しいと思ったので言い換えました)を自由に10個書いてもらいます。10個どころかもっとたくさんの言葉を書いている子も多かったです。3年生のみんながどんな「物の名前」の名前を書くのか楽しく見ていましたが、僕がまったく知らないキャラクターの固有名詞なども出ていました。「これは名詞じゃないからダメ」というように細かく制約を設けず、自分で書きたいことをたくさん書いてもらうようにしました。
 たくさん書けたところで、ステップ2「ノートを共有して、10個誰かの書いた名詞を写しましょう」をするために、スクールタクトを共同閲覧モードにしました。他の人が書いた「物の名前」を見て、気に入った「物の名前」を自分のワークシートに書き写してもらいます。ワークシートに「物の名前」がどんどん増えていきます。

 この後、ステップ3「どれか1つを選びましょう」とステップ4「名詞から思いつくことを書きましょう」へ進みます。たくさん書いた言葉の中から1つを選んで、新しく配布したワークシートの真ん中に書いてもらって、その言葉から思いつくことを周りに書いてもらいます。
 「ドラゴン」という言葉を選んだ子は、周りに「火をはく」「イケメン」「強い」「くいしんぼうな」「魔法がつかえる」「やさしい」「かしこい」などの言葉を書いていました。他にも「野球」という言葉の周りに「大好きな」「楽しい」「のグラウンド」「の公式戦」などの言葉を書いている子や、「雪」という言葉の周りに「美味しい」「丸い」「貧乏の」「キモイ」などの言葉を書いている子もいました。

 この中から言葉を組み合わせて、いろいろなタイトルが作られていきます。次の授業から、今回作ったタイトルから発想したお話を書いていくことを伝えて、この日の授業を終えました。

 No.2に続きます。
blog.ict-in-education.jp


(為田)