弊社フューチャーインスティテュートは淑徳小学校放課後クラブ「淑徳アルファ」内で、コンピュータを使ってさまざまな活動を行う授業「カズトロジー」を実施しています。2024年度の4月から5月にかけて3年生のクラスで「ショートショートを書こう」と題して、お話を考える授業をやってみました。この授業は、ショートショート作家である田丸雅智さんの『たった40分で誰でも必ず小説が書ける超ショートショート講座』で紹介されていたワークショップを実践してみたものです。
前回の授業で、たくさん書いた「物の名前」から1つを自分で選んで、その言葉に関連する言葉をくっつけてタイトルを考えてもらいました。
今回の授業では、スクールタクトで配られたワークシートの最初のページに子どもたちはタイトルを書いて表紙を作り、次のページからどんどん文章を書いていきます。一回読んでみても、何のことだかよくわからないようなタイトルができあがっているのが、このワークショップのいいところだと思います。自分の考えた言葉を組み合わせて作ったタイトルから、お話を発想していきます。
共同閲覧モードにしておいて、みんながどんなタイトルにしたのか、どんな表紙を作っているのか、というのをいつでも見られるようにしています。写真を入れたり、イラストを描いたりしている子もたくさんいます。
2回目と3回目の授業は、子どもたちに自分のショートショートを書く時間にしました。最初に全体でみんながどんな作品を書いているのかを見せて「こういうの、おもしろい」「このあと、どうなるのか興味あるね~!」などとコメントをした後は、子どもたちが自分のペースでどんどん書いていく時間になります。アフタースクールの時間だからこそ、こうしてじっくりと時間をとって好きなように文章を書くことができます。思う存分(と言ってもある程度の制限はありますが)、自分のペースで作品を作ってほしいと思います。
子どもたちの作品は本当にバラエティ豊かです。壮大な冒険物語で主人公が旅立つまでを何ページもかけて書いている子もいます。自分の野球チームの練習試合を丁寧に時間をかけて試合のことを描写する子もいます。
お話というよりは、電車やペンギン、宇宙など自分の好きな物を紹介している子もいますし、「先生、詩にしてもいい?」と質問してくる子もいました。
小学校3年生で、まだショートショートを読んだ経験もあまりない子もいると思います。形式にこだわらずに楽しんで書いてほしかったので、作品を書き始めた2回目の授業からは、僕はショートショートという言葉は使わずに、「1冊の本を書くような感じで…」と言い方を変えるようにしました。
No.3に続きます。
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(為田)