教育ICTリサーチ ブログ

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ICT×美術教育 #15: 写真に補助線を引いて、透視図法について説明

 フューチャーインスティテュートの前田です。美大卒の教育コンサルタントです。この連載では、ICTを使ってこんな授業ができるのではないかというアイデアを紹介していきます。

 今回は、風景画を描く際に知っておいた方がよい透視図法について、身近な写真を使って説明することを紹介します。普段、児童生徒たちが見慣れた風景を使って、透視図法の説明をしてみましょう。

 

授業前準備

 透視図法の説明をするときに使うスライドを、PowerPointを使って作ってみましょう。

  1. 透視図法の説明をするのに適している学校内や通学路の風景を何枚か撮影しておく。
    • 児童生徒が見慣れた風景で説明をする方が注意を惹きつけられていいでしょう。
  2. スライド1枚に写真を1枚挿入する。f:id:ict_in_education:20160201105007p:plain
  3. そのスライドを複製し、2つ目のスライドの写真に、説明のための補助線を引いておく。f:id:ict_in_education:20160201105010p:plain

 補助線を引くと、元の写真がわかりにくくなってしまうので、同じ写真のスライドを2枚用意した方がよいでしょう。
 以下に、いくつか例を示します。

例1:階段
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例2:通学路
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例3:通学路
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例4:建物
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授業での流れ

 作成しておいたスライドを投影しながら説明しましょう。何気なく見ている風景に、補助線を引くことで、絵を描くときにどういったことに注意して描けばいいのかがわかるようになります。
 最初は、補助線が入っていない1枚目の写真を提示しましょう。その後で、スライドのページを進めて、補助線が入った写真を提示します。ここで、透視図法について説明するといいでしょう。また、補助線が交わる消失点なども実際に見せながら説明するといいでしょう。

 説明を一度終えたら、徐々にどのように見たらいいのかを発問するようにしましょう。2枚目の写真を提示して、どのあたりに消失点(補助線が交わる地点)があると思うかを児童生徒に考えてもらいましょう。もし、黒板やホワイトボードなどを使って写真を投影していたら、消失点があると思う箇所を書きこんでもらってから、補助線を表示させるということもできます。
 児童生徒がタブレットを持っている場合は、生徒のタブレットに写真データを配布して、そこに補助線を書きこんでもらう。ということもできます。


 教科書や透視図法の参考書などを見せて説明するだけでは、なかなかイメージしづらいものです。自分たちが実際に生活している空間を教材にすることで、透視図法のような今までとは違う見方をすることを促すことがしやすくなるかと思います。
 また、実際に児童生徒が描いた風景がなどで、上手に透視図法が使われている作品があれば、それを撮影して補助線を引いて説明してもいいでしょう。


(前田)