教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

ICT×美術教育 #25: 先生が描いている様子を撮影し、その動画を説明教材として使う

 フューチャーインスティテュートの前田です。美大卒の教育コンサルタントです。この連載では、ICTを使ってこんな授業ができるのではないかというアイデアを紹介していきます。

 今回は、作品を制作するときの技法などのポイントを説明する方法を紹介します。
 授業中に技法などの説明をする際は、近くに児童生徒たちを集めて説明することが多いかと思います。しかし、実際にやってみせて説明をすると、説明を聞いている児童生徒の様子や表情をみとることは難しいと思います。その点、事前に動画を撮影しておいて、プロジェクタで投影して説明すると、児童生徒が顔を上げ、目線を1点に集中させることができるので、児童生徒の様子や表情を確認しながら、説明することができます。児童生徒の顔を観て、よくわかっていなそうだなと思ったら、動画を巻き戻して再度説明したり、動画を一時停止して説明することも可能です。ホワイトボードに投影していれば、ポイントとなることをマーカーで書きこんで説明することも可能です。

 また、描いている人の視点で撮影することで、描いている人の視点を疑似体験することができるので、自分が制作する際に作業する視点と、説明動画の視点を同じにすることで、わかりやすさを上げることができます。

描いている人からの視点で撮影

 描いている人の視点で、説明したいときは、目線の近くから撮影するといいでしょう。
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手元のアップで撮影

 道具や指の使い方など細かく説明したいときは、アップで撮影するといいでしょう。
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モデル(モチーフ)・キャンバス・描く人の全体が入るように撮影

 描いているときの姿勢、キャンバスに対して手をどう動かしているか、モチーフを観る時間とキャンバスを観て描く時間の度合いなど、描いているときの行動などを説明したいときは、全体が入るように撮影するといいでしょう。
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(前田)