2017年2月3日に、京都教育大学附属桃山地区学校園の教育研究発表会に参加しました。テーマは、「幼小中連携 幼小中で育む『確かな学力』と『豊かな社会力』 ―12年間の学びをつなぐ連携プログラムの実践と開発(第2次)―」でした。
木村明憲先生の担当する4年2組と中学校3年2組が参加した交流授業である、「デジタル作品を作成しよう」を見学しました。小学校ではメディア・コミュニケーション科、中学校では技術科として、設定をされています。
中学生の前でプレゼンテーション
「桃山CMコンクール」と名付けて、4年生が作成した桃山地域を紹介する動画を、中学生の前で発表をしていき、アドバイスをもらうという授業でした。
小学生が作成した動画を発信していくうえで、中学生が今までに学んできたことをもとにして、共同で動画の改善に取り組んできたそうです。最初に木村先生が手順を紹介してくれましたが、4年生のグループが最初に座っているテーブルには、今まで何度もコメントをもらっている中学生のグループが一緒に座っているそうです。そして、今まで交流をしてきたグループでまず評価をもらいます。
小学生が作ったCMを、iPadを使って中学生に見せ、中学生が評価をしていきます。小学生の発表は、iPadでスライドショーをスタートする前に、アピールタイムがあり、そこから審査、コメントをもらうというプロセスです。
中学生は、それぞれがワークシートを持っていて、それぞれのグループに対しての評価を書き込んでいきます。
目の前で評価を書かれる、というのはなかなか評価を書く側も緊張するだろうなと思いましたが、中学生の方も、これまでに小学生との交流を経てきているので、年長者としてこれまで学んだことをきちんと伝えようと、真摯に評価をしてくれていたように思います。
最後に、中学生たちが良かったチームを投票箱に投票していきます。
結果発表
結果が発表されました。1位チームと2位チーム(2チーム)が発表されました。
以下、教室で中学生から出たコメントをまとめます。
- 話し方の工夫がされていた
- 深くまで調べてあった
- 説明、地図がわかりやすかった
- 桃山の歴史的建造物にも触れられていてよかった
- 写真が多くわかりやすい、伝わりやすい
- 説明が深すぎず、浅すぎず、ちょうどよい感じにまとめられていた。
- 紹介するだけでなく、物語を紹介していた。
- 言葉による発表だけでなく、字幕もあって、読んでもわかる。
- 見ていておもしろい。
一方、小学生によるふりかえりのコメントのコメントは以下のようなものが出ました。
- 作ってきたときは、「これCM?」と思ったけど、中学生からのフィードバックで、だんだんCMになってきた。
- 伝えたいことを短い時間でまとめるのは難しかった。
- 半年くらいかけてやって、中学生に助けてもらってよかった。
小学生から中学生への感謝がここにはあります。中学生にとって、ここで自己肯定感、自己有用感を得られる機会になるだろうと思います。
そして、この4年生の子たちが、桃山中学校に進学して、今度は桃山小学校の児童のCMづくりにコメントをするようになる。こうして継続性と一貫性が受け継がれていくのだと思います。
No.7に続きます。
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(為田)