11月10日に京都教育大学附属桃山小学校を訪問しました。朝の時間からずっと、木村明憲先生が担任をされている、4年2組の教室で授業を見学させていただきました。今回は、朝の時間とスピーチをレポートします。
実況中継:朝の時間
朝、教室に行くと、教室前方のモニターに、木村先生から朝のメッセージが書いてありました。おはようございます、という挨拶だけでなく、朝の時間に行なうスピーチでどんなことを期待するかなども書かれていました。
登校してきた児童は、先生からのメッセージを読んで、思い思いに時間を過ごしていたのですが、急にYouTubeが画面に表示されて音楽が流れてきました!誰かがPCの操作を間違えたのかと思ったら、いきものがかり「ありがとう」で、みんなでそのまま合唱。朝の合唱にYouTubeを使う時代なのだなあ、とびっくりしました。
実況中継:スピーチ
木村先生のクラスでは、朝の時間に毎日スピーチを行っています。これまで何度か朝のスピーチを見させていただきましたが、今回のスピーチ担当の児童は、iPadを持って前に出てきました。iPadの画面をApple TVを使ってミラーリングしていました。ミラーリングの設定も児童が自分でします。環境を作って、自由に使えるようにすれば、まったく問題なく使いこなせるのだなあ、と思います。先生が多少ICTスキルに自信がなくても、児童にサポートしてもらえれば全然問題ないのではないかと思いました。
今回のスピーチは、「猫がかわいい!」というテーマでした。スピーチを担当する児童のキャラが出ていてとてもよかったです。
スピーチが終わると、クラス全体でプレゼンテーションを評価していきます。クラスが6グループに分かれて、それぞれのグループが「スライド」「方法」「内容」の3つの観点を分担して評価していました。
評価のポイントは、PMIの3つで書かれています。Pは「Plus」。いい点を書きます。Mは「Minus」。よくなかった点を書きます。Iは「Interesting」。おもしろかった点を書きます。
ミニホワイトボードにそれぞれのグループが評価を書いていきます。手元にあるプレゼンテーション パワーチェックカードがあって、「スライド」「内容」「方法」について評価の観点が書かれています。評価はS→A→B→Cの4段階になっています。
児童は自分のパワーチェックカードに採点をマークしていっていました。ラミネートされているので、マーカーで書いても後で消すことができます。こうした活動があることで、プレゼンテーションを評価していく練習ができるとともに、自分がプレゼンテーションするときの学習のめあてを身につけることができると思います。
最後に、「木村先生お願いします」と言われ、先生のコメントが入ります。「キャラが立っていてよかった。プレゼンテーションのなかで猫の名前を間違えてしまうなど、ツッコミどころはたくさんあるけれど、キャラがそれを補っているね」というコメントでした。
また、あるグループが出してきた座標軸を書いての評価に対して、「座標軸は新しいチャレンジでとてもよかった」ときちんと評価をされていました。こうして新しいチャレンジを褒めてあげるのがとても大事なことだと思います。
また、今回のプレゼンテーションがロイロノートを使って作られていました。ロイロノートを授業のなかで使っているので、みんな操作に慣れています。だから、コメントをしている途中で、「例えばここを変えたら…」とiPadですぐに直しながら説明をすることもできていました。
木村先生は、この部分も非常に評価をしていました。「実際に直しながら説明する点がよかったね。わかりやすいもんね」と言っていました。こうして、児童がチャレンジしたことを褒めていくのが、非常に重要だと思っています。
No.2に続きます。
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(為田)