為田がスクール・アクティベーションの役割を担っている、子どもSNS「Creatubbles(クリエイタブルズ)」についてのエントリーです。
2017年2月23日に立川市立立川第五中学校を訪問し、徳原正枝 先生が担当する特別支援学級の授業を見学させていただきました。授業では、クリエイタブルズを使ってSNSコミュニケーションを学びました。この授業は校内研究授業となっていたので、多くの先生方が授業を見学にいらっしゃっていました。
SNSコミュニケーションについて学ぶことを生徒に伝えた後で、徳原先生は生徒にタブレットを一人1台配布して、クリエイタブルズにログインしました。クリエイタブルズは、アート作品とクリエイティビティに特化したSNSで、世界50カ国超のユーザーが利用しています。世界中のユーザーの作品を見ながら、好きな作品にバブルをつけたり、コメントを書いたりしながら、SNSでのコミュニケーションを体験させる授業でした。
最初に徳原先生は、「猫の作品にバブルしましょう」と生徒に伝えました。生徒はそれぞれのiPadの検索ボックスに、「猫」と入力します。「猫」「ねこ」「ネコ」で検索結果として表示される作品が違うことなどにも触れました。
また、クリエイタブルズには翻訳機能がついているため、「猫」と日本語でキーワードを入力しても、「cat」のように英語タイトルの作品も表示されますし、「Gatto」とイタリア語タイトルの作品も表示されます。
クリエイタブルズの翻訳機能を活かして、今度は「魚の作品で、イタリア・アメリカ・タイのクリエイターが作った作品にバブルを付けてみましょう」、という課題を徳原先生は出しました。
作品の下に、クリエイターの国が表示されているので、さまざまな国の名前をクリエイタブルズで生徒たちは見ることができます。
こうしてバブルをつける練習をした後で、最後に作品の「こういうところがいいですね」というコメントを書き合うというふうに授業は進みました。徳原先生は、どんなコメントが書かれたらいやか、どんなコメントを書かれたらうれしいか、という意見を生徒に言ってもらいながら説明していきました。
SNSでのコミュニケーションには、他者がいるので、どのような言葉遣い、どのようなスタンスでコミュニケーションをするのかを練習することが必要だと思います。それをこうした教室で、先生が見守ってくれている場面で、練習できることは非常にいいことだと思いました。
コメントを書くときには、ペアで活動をしていたのですが、そのときにローマ字入力に苦労しているクラスメイトのために、どう考えたらいいかを紙に書いてくれた生徒がいたそうです。SNSでのコミュニケーションの根本には、もちろんこうした対面での、すぐそばにいる生徒とのコミュニケーションがあります。クリエイタブルズを通じてSNSコミュニケーションを練習しながら、クラスメイトとの対人コミュニケーションも行われる、バランスの良い授業だったと思いました。
これから、クリエイタブルズ上に徳原先生が担当されているクラスの生徒たちの作品がどんどんアップロードされていくと、クラスメイトだけでなく、海外のクリエイターとのバブルでの交流、コメントでの交流も増えていくだろうと思います。引き続き、クリエイタブルズ上での生徒たちの活動を楽しみに見守っていきたいと思います。
(為田)