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書籍ご紹介:『クラシック音楽全史 ビジネスに効く世界の教養』~バーンスタインと6つのオーケストラの団員による第9

 2018年9月にセサミワークショップ・戸田市 連携協定調印式を戸田市立新曽小学校で行ったのですが、そのときのワークショップに参加してくださった、松田亜有子さんの著書『クラシック音楽全史 ビジネスに効く世界の教養』を読みました。

 クラシックと言えば、音楽室に貼られていたたくさんの音楽家肖像画だなあ…」と思って読み始めたら、まさに松田さんが「そんな人が多いのでは?」と書かれていて、笑ってしまいました。

 クラシック音楽の歴史を追いながら、さまざまな興味深いエピソードを知ることができて、非常に楽しめました。

 そのなかで、ベートーヴェンの第9について、まったく知らなかったことを知ることができました。「自由への讃歌~1989年、ベルリンの壁崩壊直後の特別演奏会 バーンスタインと6つのオーケストラの団員による第9」という演奏会があったそうです。

東西ドイツ、敵だったイギリス、フランス、さらにベルリンの壁のきっかけとなったアメリカ、ソ連(当時)の6つのオーケストラが、名指揮者レナード・バーンスタインのもと集結するという奇跡的な演奏会でした。バーンスタイン東西ドイツ統一を祝って、「Freude!(歓喜よ!)」という歌詞を「Freiheit!(自由だ!)」に置き換えて歌わせました。(p.104)

 すごい、こんなことがあったのですね…。ぜひ演奏を聴いてみたいと思い、調べてみたら見つけられました。字幕もついていて、たしかに「Freiheit!」と歌っています。
www.youtube.com

 東西ドイツ統一のころをリアルタイムで知っていますが、その裏側でこうしたことが行われていたことはまったく知らなかったです。知ることができてよかったと思いました。こうした面からも音楽を楽しむことができる人もいるかもしれません。

 また、巻末に松田さんが選んでくださった「クラシック音楽 入門者向け おすすめ曲 10選」が掲載されています。クラシックを学校の音楽の授業での鑑賞と、『のだめカンタービレ』のなかでしか聴いていない僕は完全に入門者ですので、この10選からどんどん聴いていこうと思います。だいたいの曲はSpotifyで検索したら聴くことできました。
 ベートーヴェン交響曲は、あらためて交響曲第5番『運命』、交響曲第3番『英雄』など、聴いてみると、「あ、この曲か…」と思うことが多く、やはりずっと聴き継がれているのはすごいな、と改めて思いました。クラシック音楽とかも、音楽ストリーミングサービスを使うことで、アクセスしやすくなっているように思います。学校の授業で鑑賞曲を聴いておしまい、ではなくて、そこから派生して他の音楽家の曲へどんどん興味を拡大していけたりする場になれば、おもしろいですね。図書室にそうした専用端末があってもいいかもしれない、と思いました。

(為田)