先日、ある場所での研修で、ICTの学校での導入事例を紹介しているなかで、参加されている方々に「ああ、そうそう」と言ってもらえたトピックが、学校と家庭との間でやりとりされるプリントや希望票などのやりとりでした。ICTは、「家庭との情報共有」の点で大きなメリットを生むと思います。
2019年10月に、アドビが「子どもが受け取るプリントの管理に関する実態調査」の結果を発表しています。
サンプル数は500件です。そのうちで、「プリントをデジタル管理している保護者」は22%しかいませんでした。「スマホのカメラで撮影」というだけでも「デジタル管理」となるのに、22%にしかならないのです。
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簡単な連絡などはどんどんオンラインでやってほしいと思っています。記録も残りますし、受け渡しのミスを防ぐこともできますし、印刷・配布の時間的な負担も減ります。プリントをわざわざ作らなくても、一文だけで情報伝達でもかまわないと思っています。
また、学校だよりや学級通信をデジタル化している学校も多くあります。デジタル化することで写真をカラーで見せることもできるようになります。わざわざレイアウトを整えて、印刷して配布して、ということをしなくても、伝えたい情報を伝えることができるようになると思います。
…ここまで書いてきて、これは以前 東京大学大学院情報学環長・教授の越塚登 先生がおっしゃっていた、コンピューテーショナルシンキングを学ばなければならない理由の4つめ「【実務的な視点】プログラミングやコンピュータは国民の基礎的なリテラシーとして重要」というのに関わっていることだと感じました。
最初からすべてを変えなくてもいいですが、まずは簡単に試せるところでやってみればいいと思います。やってみれば、実はそんなに大きな抵抗なくすんなり実施できるのではないかと思います。そのうえで、「どうしてもそれはできない」というところだけ対応するようにしてほしいです。
(為田)