教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

内閣府「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」でオンライン教育受講率が公開(2020年6月21日)

 2020年6月21日に、内閣府「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」を公開しました。この資料について、ネットでは「オンライン教育は都市部先行 地域差あらわ、内閣府調査」と出ていたので、資料を見たいと思って探しました。内閣府ホーム→内閣府の政策→経済財政政策とリンクを辿っていくと、ここで公表資料としてようやく出てくるのでした(大変だった…)
f:id:ict_in_education:20200625140732p:plain

www5.cao.go.jp

 4つの主な調査項目のなかの「2.生活行動の変化」の中に、「子供のオンライン教育(子育て世帯)」「学習時間の変化(学生)」「オンライン授業を受講したか(学生)」などの項目があります。

子どものオンライン教育

 「○小学生・中学生のオンライン教育の受講率は、地域別で大きく異なる」と出ています。調査対象の子育て世帯(子どもは18歳未満)のn数は2168人です。
 全国だとオンライン教育を受けているのが45.1%、受けていないのが52.5%です。東京都23区だとオンライン教育を受けている69.2%、受けていないのが29.2%です。東京圏*1も、大阪・名古屋圏も、まあ半々くらいだそうです。これは公立・私立の違いと、小学校・中学校の違いがわかるように見たいな、と思います。
 下に、全部で9項目の内訳があります。そこを見ると、「1 学校の先生からオンライン授業を受けている」「2 学校の先生からオンライン上の学習指導(メール等)を受けている」「3 学校から家庭用のオンライン教材の提供を受けている」…というふうに、ここでの「オンライン教育」に含まれている内容が書かれています。「オンライン“教育”」と「オンライン“授業”」の違いをぱっと見ると混同してしまいそうだと思いましたが、やり方も目指すところも全然違うので、この数字の違いも見ておきたいところだと感じました。

 調査期間は2020年5月25日~6月5日ですので、いろいろな事例も出てきていたころです。これまでにすでに情報端末を授業で使っていたところに関しては、準備が整っていろいろできるようになってきた、という感じだと思いますが、これまでに何もしていないところに関しては動けなかった、という感じでしょうか。
f:id:ict_in_education:20200625141236p:plain

学生の学習時間とオンライン授業

 次のページには、高校生と大学生などの学習時間、オンライン授業についての表が書かれています。これ、こうやって表を並べて、「(学習時間が)大幅に減少」と「通常通りの授業をオンラインで受講した」を同じ色で表すあたりとか、見にくい…こういうのこそ、情報活用能力で学ばなければならない問題だな…と思いました。
 そして、大学生はオンライン授業が74.7%となっています。大学生は自分たちで機材を持っていることも多いし、講義の準備やレポートなどで使っていたりもするのだろうなと思います。
f:id:ict_in_education:20200625141401p:plain

まとめ

 統計の数字は、ただの数字であって、「だから?」と思っていますが(笑)、なかなかオンライン教育が進んでいない様子が見られます。子どもたちの学びを止めないために知恵を絞れば、メール配信サービスを使って担任の先生からのメッセージを届けたり、保護者のスマホなどを使ってちょっとしたやりとりができるようにしたり、いろいろとやれることはあると思います。

 全国の自治体や学校で、「小中学生に一人1台の情報端末を配備」というニュースも見ますが、配備しただけではだめで、「どういう学校にしたいのか」を考えて、それからどうやって情報端末を使うか、ということを議論していってほしいと思います。できる学校ができることをやって、積み上げていくしかないと思っています。

(為田)

*1:首都圏(東京以外)なのか、東京含むなのかによって違う感じがしますが…