2023年6月2日に渋谷区立千駄谷小学校を訪問し、南浦桂子 先生が担当される4年1組の理科の授業を参観させていただきました。
最初に「ヘチマとゴーヤの観察」を行います。この日はあいにくの雨だったのですが、子どもたちが前日に撮影しておいた写真を見ながらプリントに観察スケッチを書いていきます。オクリンクを使って、写真撮影ができなかった子に写真を送ってあげている子もいました。参考にする写真が増えることで、同じヘチマの葉を書くのでも、いろいろな角度から撮影した写真を見比べながら書くことができるようになります。
また、南浦先生は教室にヘチマとゴーヤの鉢も持ってきていました。画面のなかの写真だけでなく、あわせて実物も見ることができる環境で授業を進めていきます。
南浦先生は、教室を回りながら、写真とスケッチを見比べて子どもたちにどんなところに注目すればいいのかなどコメントしていきます。
プリントで観察スケッチを描くことで、前に書いたスケッチと見比べることが簡単にできます。Surface Goの画面で写真を見ながら、前に自分で描いた観察スケッチも含めて比較して描いている子も多くいました。南浦先生も、「前のスケッチと比べて描いてる。いいですね」とみんなに向けて紹介していました。
授業の後半では、通年のプロジェクト「わたしの木」に取り組みます。千駄谷小学校にあるたくさんの木のなかから1本の「わたしの木」を決めて、定期的にずっと観察していくプロジェクトだそうです。オクリンクで写真を撮影して、その後のカードに説明文を追記して毎回提出してもらっています。
一人ひとり違う木を選んでいるので、葉が増えてきたり、花が咲いたり、写真撮影に適したタイミングは異なります。授業でみんなで一斉に行っても同じように良いタイミングかはわかりません。だからこそ、授業のタイミング以外でも、自分の「わたしの木」を気にしておかないといけません。気づかない子も多いので、南浦先生から「あなたの木、花が咲いてたよ」と声をかけることも多いそうです。
良いタイミングのときに、自分でSurface Goを持って「わたしの木」の撮影に行けるからこそ、おもしろい観察になりそうです。
オクリンクにまとめておいて、年度の最後に撮影しておいた写真や書いておいた文章をまとめて、1年間を通じての「わたしの木」についてのレポートを書いて、クラスで文集としてまとめるそうです。
こうして通年で写真と文章をためていく活動は、一人1台の情報端末があるからことでやりやすくなった活動だと思います。
No.6に続きます。
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(為田)