2023年9月28日に愛光中学・高等学校を訪問し、濱口南 先生が担当する中学1年d組の社会の授業を参観させていただきました。この日は3コマ構成の単元「フランス革命」でした。生徒たちは最初の1コマ目でフランス革命の基礎について学び、2コマ目と3コマ目で駆け出しのアニメシナリオライターとなって、フランス革命をテーマにした作品の企画を考えます。「フランス革命が歴史的にどのような重要性をもっているのか」をアピールできる作品を企画することが条件で、一人1台のiPadでロイロノート・スクールに「人物設定」と「プロット」の2枚のカードを制作していました。この日の授業は3コマ目だったので、自分で企画した作品を発表しました。
前時から生徒たちは企画をカードにまとめています。作品の企画としては、フランス革命の重要性がわかれば、多少史実と違ってもOKという条件だったので、生徒たちの書いている「人物設定」や「プロット」のカードを見せてもらうと、実在の人物を主人公にしたものや、高校生がフランス革命の渦中にタイムスリップしてしまうものなどがありました。
フランス革命についての最低限の知識だけでは人物設定とプロットを考えることができないため、フランス革命についてより詳しく知りたくなるのだと思います。教科書やWikipediaをどんどん読んでいる生徒や、画像検索をしてアイデアを考えている生徒もいました。結果的に、一斉授業で知識を教えるだけよりも、より広い範囲の知識にアクセスするきっかけになるかもしれないと思いました。
はやめに「人物設定」と「プロット」のカードの準備が終わった生徒は、iPadのスプリットビューでロイロノートとストップウォッチを表示してプレゼンテーションにかかる時間を測りながら練習をしたり、別ファイルにプレゼンテーションの原稿を作ったりしていました。
授業の後半では、4人あるいは5人のグループに分かれてプレゼンテーションを行います。1人2分間のプレゼンテーションを行い、その後1分間でルーブリックを書きます。記入したルーブリックは、発表者に生徒間通信で送ることで、グループ内での相互評価を行えるようになっています。
4人から5人のグループになって、濱口先生がタイムキーパーとなり、順番に一人ずつプレゼンテーションをしていきます。iPadの画面を見せながら、自分の考えた作品の「人物設定」と「プロット」を紹介していきます。
プレゼンテーションが終わるごとに、ルーブリックで評価を入力して、生徒間通信でプレゼンテーションをした生徒に送ります。
ルーブリックのカードには、「フランス革命の重要性が伝わるシナリオか?」「シナリオのおもしろさ」「プレゼンの仕方(わかりやすく説明できていたか)」という3つの観点で5点満点での評価を行います。また、その下に「具体的によかったところ」を書けるスペースも用意されています。
全員のプレゼンテーションが終わったところで、自分のふりかえりをするカードを書いて、ロイロノート・スクールで提出します。「自分がつくったストーリーのふりかえり」「班のメンバーのストーリーのふりかえり(すごかった人など)」「パフォーマンス課題のふりかえり(ここ面白い、ここ難しいなど)」の3つの内容について、振り返りを生徒たちが書いていきます。
No.3に続きます。
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(為田)