教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

静岡サレジオ高等学校 授業レポート No.4(2023年10月5日)

 2023年10月5日に静岡サレジオ高等学校を訪問しました。授業を参観させていただく前に学校を案内していただいたので、校舎の様子も紹介したいと思います。
 静岡サレジオは、幼稚園・小学校・中学校・高校が一体となっている国際バカロレア認定校です。小学校(6年)・中学校(3年)・高校(3年)は、4年ずつの「プライマリーステージ」「ミドルステージ」「カレッジステージ」に分かれています。

 2021年に竣工したプライマリーステージの子どもたちが学ぶ校舎を見学させてもらいました。教室は大きなホワイトボードがあり、その中央に大型電子黒板が置かれています。静岡サレジオでは、プライマリーステージからミドルステージまでの8年間は一人1台のiPad、カレッジステージは一人1台のChromebookを活用しています。

 教室の後ろにロッカーがあるのですが、そのロッカーの前にホワイトボードが衝立のようになっています。「学ぶ場所=教室」と「荷物を置くところ=ロッカー」が隔てられている工夫がおもしろいなと思いました。低学年は特に、こうして隔てられている方が落ち着いて授業を受けることができると思います。

 教室とロッカーを隔てている壁は大きなホワイトボードになっており、そこにも子どもたちの学びの足跡がたくさん書かれ、貼られていました。こういうのを見ると、デジタルではちょっと収まりきらない、みんなで学ぶ楽しさを感じます。

 プライマリーステージの校舎は、4階建てでフロアごとに1学年ずつ入っています。廊下の一角に「Teacher's Station」があり、そこに学年の先生が集まれるようになっていました。

 また、フロアを行き来する階段の所が広場のようになっていて、図書室から本を持ってきてここで読んだり、作品や研究を発表するときにも使っているそうです。

 また、エントランスのすぐ近くに大きなモニターとコンピュータが置かれていて、子どもの名前を入力すると作品がモニターに表示されるようになっていました。授業参観や面談のときに来校する保護者様向けにこうした場があるのはいいなと感じました。

 静岡サレジオの子どもたちの学びをつくる工夫が校舎のあちこちにされているのを感じました。そうした工夫のなかには、他の学校でも取り入れることができるものもあるのではないかと思いました。

(為田)