2023年10月5日に静岡サレジオ高等学校を訪問し、数学を担当している山田邦彦 先生にお話を伺いました。山田先生は、「数学は考えてなんぼ。どれだけICTによって問題を解く時間を創出して、いい時間ができるか。学校だからこそ、一人で考えるだけでなく仲間と協力したり、数学の世界を広げたりして、授業でやれることをやる」と言います。
山田先生は、静岡サレジオの数学の授業で使うWebサイト「2023 C9E MATH」をGoogle Siteで作成して、校内向けに公開しています。生徒たちは、授業ごとに何を学ぶのかを知ることができるし、授業で使うプリントも含めてすべてをWebサイトで見ることができます。
「静岡サレジオの数学の授業で学ぶことはすべてサイトに集約してある」と山田先生は言います。静岡サレジオは、幼稚園から高校までがあるからこそ、数学を系統立てて学ぶカリキュラムを作ることができます。数学の授業で学ぶことを小学校から高校までで系統立てて整理してあれば、例えば小学校の先生が「この部分は中学校の数学で大事になるところだから、時間をかけて理解させなければならない」というふうに次のステップへと繋がるように指導方針が立てられると思います。
また、学習者である生徒たちにとっても、系統立てたカリキュラムを自分でWebサイトで見ることができれば、いま引っかかっている部分を系統を遡って自分で復習したり理解を固めたり、という学習もできるようになるのではないかと思います。
「小中高の系統性のある数学教育をしていきたい」と言う山田先生は、ICTを活用することで生徒たちと情報を共有しています。結果として、生徒たちも自分で学ぶことができる範囲が広がると思いますし、学び合いの状況も生まれてくるように思います。また、先生方も情報がすべてWebサイトに集約されていれば、教え方のノウハウの共有なども進められると思いました。
山田先生が言う「系統性のある数学教育」が、ICTを活用することで普段の数学の授業がどう変わっていくのか、生徒たちの学びがどう変わっていくのか、とても興味深くお話を伺いました。
No.4に続きます。
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(為田)