都営地下鉄では2000年からホームドアの設置を進めています。転落事故を防ぐために大切なの設備ではありますが、ホームドアを開けるためにQRコードを使うことで、設置にかかる費用を劇的に減らすことができた(約20億円→約270万円へ!)、という記事を読みました。
いろいろな鉄道会社が乗り入れている路線では、車両によって何両編成かが違うし、車両についているドアの数も違います。これまでのホームドアの主流は、電車とホームに無線装置をつけていたそうですが、これだとすごくお金がかかります。
これを、列車のドアガラスにQRコードをつけて、そのQRコードをホームドアの上に設置したカメラで読み取って、ホームドアを作動させるようにすることで、コストを大きく減らすことができたそうです。
こうした工夫を思いついて、実装して、コストを大きく下げて社会課題を解決することができること。こうした解決策を思いつく人を育てることが、学校でプログラミング教育をする意義だと思っています。
がんばって無線装置を開発し続けてコストを安くする方向を模索するというのだけではなく、「ホームの方にカメラつけてQRコードで読み取らせたらいけるんじゃない?」と思いつくことに価値があると思います。
「こうやってみたらいけるんじゃね?」とアイデアをひらめいて、それを自分で試してみて、実際に問題を解決する。プログラミングの授業でそうした体験をしてほしいと思います。
そうしたことが、社会でも起こっているのだということを教えてくれるニュースだと思いました。こういうニュースを学校で子どもたちにも伝えてあげたいなと思います。
(為田)