2023年12月16日に、かが交流プラザさくら でSTEAM FES KAGAが開催されました。午前中に、市内中学校6校と小学校のSTEAM先行実施校8校の児童生徒が、自分たちが取り組んだ課題解決や活動を通して学んだことについて発表するKAGA STEAM Presentationが行われました。
島谷千春 教育長の言葉
児童生徒のプレゼンテーションに先立って、加賀市教育委員会の島谷千春 教育長の挨拶がありました。島谷教育長は、小中学生が取り組んだSTEAM教育を“これが正解というものがないことを、学校の仲間と協力したり、人の力を借りたりして考えてきた”学びの活動として価値づけていました。
こうした活動について、島谷教育長が「日本全国でこうした探究型の授業はやっている。でも、加賀市が他と違うのは、たくさんのテクノロジーを使っているところ。テクノロジーの力を使うと、これだけやれることが広がるんだな、というのを感じてほしい」とおっしゃっていたのが印象的でした。
そして、「仲間内で思っているだけでは世界は変わらないので、それを周りに伝えてほしいと思います。そこまでがプロジェクトのゴールです」ともおっしゃっていました。こうした価値観を小中学生自身に、そして会場に来ていた先生方や保護者の皆様、地域の皆様に、教育長の言葉で伝えることはとても大切だと思います。
プロジェクトを実際に世界を変えるための一歩とするため、株式会社steAm 代表取締役で大阪・関西万博テーマ事業プロデューサーの中島さち子さんがコメンテーターとして参加して、すべてのプレゼンテーションに対して講評されました。
加賀市教育委員会の学校教育のサポート体制
加賀市教育委員会は2023年4月に、スローガンとして“Be the Player”を掲げた学校教育ビジョンを新たに発表し、「自分で考え 動く 生み出す そして社会を変える」子どもたちの育成を目指しています。
学校教育ビジョンの「PROJECT03 未来は自分で創るプロジェクト」(p.15)に書かれている「施策3 STEAM教育の成果発表の場の提供」、「施策4 プログラミング教育スタート時期の前倒し」、「施策6 最先端技術を体験する機会の提供」が、今回のSTEAM FES KAGAで具現化されていると思います。
STEAM FES KAGAが行われる前段階として、各学校でのSTEAM教育を学ぶ授業があります。加賀市教育委員会では学校教育ビジョンを構造化・具体化するために、新たに政策官を設置し、さらに学校伴走支援をする教育推進プロジェクトマネージャーを1名から3名に増員したそうです。
学校と教育委員会が連携して、各学校でのカリキュラム作成や外部との協働、授業実施などをサポートしているように感じました。
No.2に続きます。
(為田)