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どこがく「はじまる学び場。」訪問レポート(2024年1月26日)

 2024年1月26日に鎌倉市内で学校を訪問した帰りに、株式会社どこがく が運営するイベント&コワーキングスペース、「はじまる学び場。」へ行ってきました。
 このスペースを運営している株式会社どこがく の代表取締役は、湘南学園中学校・高等学校の小林勇輔先生です。2020年に湘南学園中学校高等学校の授業を取材させていただいたり、いろいろなご縁があり、訪問させていただきました。
www.dokogaku.co.jp

 「はじまる学び場。」は、無人で運営されています。利用するために「いいオフィス」というアプリをインストールすると、チェックインや料金支払いをすべてスマートフォンで行うことができます。解錠はドアのところでQRコードを読み込むと、入退室管理システム「Akerun(アケルン)」で鍵が開くようになっています。Akerunのようなスマートフォンなどを使って行う入退室管理・自動解錠の仕組みは、学校でも活用できそうだなと感じました。学校の特別教室や部室などの設備で使うことができるかもしれません。
akerun.com

 Akerunで鍵を開けて「はじまる学び場。」に入ると、勉強している高校生たちの姿が目に入りました。コワーキングスペースと言うとリモートワークをしていたり、オンライン会議をしているビジネスマンが多いイメージが僕にはありましたが、「はじまる学び場。」には、高校生もたくさんいて、自習に使っていました。受験生は学校が自由登校になっていたり、学校から下校して塾へ行くまでの時間に「はじまる学び場。」で勉強したり、というふうに使っているそうです。

 「はじまる学び場。」には、いろいろな場所に机があり、自分に合ったところで学ぶことができます。窓の外に大船観音が見える席で仕事をしました。すぐ隣では大学入試の赤本を解く高校生が勉強をしていました。

 勉強をするだけでなく、卓球台やテントなどもあります。こうした自由でリラックスできる環境で、仲間たちと勉強できるスペースはいいなと感じました。テントに寝転がってリラックス…というのは大人ではなかなかやりにくいかもしれませんが(笑)、高校生が勉強に疲れたらこの中に入って寝たりリラックスしたりしているようでした。

 リラックスするだけでなく、たくさんの書籍が本棚に置いてあったり、3Dプリンターが置いてあったり、さまざまなイベントを実施していたり、利用する人たちに刺激を与えてくれる「学び場」になっていると思いました。

 こういう場が学校にあればいいなと思います。図書室などをこうした形に近づけている学校をいくつか見たことはあるので、可能性はありそうだなと思いました。
 一方で、すべての学校がこういう場を作れるわけではないと思うので、その場合には学校の外ではあるけれど、「はじまる学び場。」のように学校帰りに立ち寄れる施設が地域にあればいいなと思いました。

(為田)