教育ICTリサーチ ブログ

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戸田市立戸田第二小学校 授業レポート No.1(2024年3月4日)

 2024年3月4日に戸田市立戸田第二小学校を訪問し、3年生のプログラミングの授業を参観させていただきました。戸田市教育委員会保有しているアイロボットのプログラミングロボットRootを教材として使った、「Rootとなかよくなろう」「Rootのまちがいを直そう」「Rootでもようをえがこう」という3回セットの授業でした。戸田市プログラミング・ICT教育研究推進委員も務めている込田祥 先生が、授業を設計し、授業で使うスライドなどを準備して学年全体での授業をサポートしていました。この日、3回セットの授業の1回目、2回目、3回目を順に参観させていただきました。

 1回目の授業として、髙木寛子 先生が担当する3年3組の授業を参観させていただきました。最初に子どもたちに、ロボット掃除機ルンバを作っている会社がRootを作っていると紹介します。ルンバのことを知っている子どもたちが多いので、そこでRootに興味を持ってもらえます。その後で、YouTubeアイロボットの創業者であるコリン・アングルさんのメッセージを見ました。

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 子どもたちに最初に簡単に、自分のChromebook「iRobot Coding」のサイトを開いて、Rootと接続する方法を紹介します。その後で、2人ペアを作ってRootを配ります。Rootの電源ボタンを長押しすると、音が鳴ってRootの目が光ります。この瞬間に子どもたちからは「かわいい!」という声があがります。かわいい見た目をしたロボットだからこそ、プログラミングにあまり興味がない子を惹きつけられる可能性があるように僕は思っています。

 Rootを接続することができたらワークシート「Rootとなかよくなろう」を配って、書かれている6つのミッションに取り組んでもらいます。
 ミッションシートは、最初の2つのミッションだけは「前に進む」と「回転する」の基本的なブロックを使うだけでできるミッションになっているので、これを最初にやってもらいます。
 そのあとは、センサーを使ったり、LEDを光らせたり、音を出したりするブロックを組み合わせて使うので、自分たちでやってみたいと思うミッションに取り組んでもらうようにしていました。

 髙木先生は「なんとなくやるのはだめ。まずは、どうなるか頭で考えてからRootを動かしてみてほしいです」と伝えていました。子どもたちはそれぞれに取り組みたいミッションを決めて、1つずつ試していきます。教室のあちこちから、「できた!」「わかんない!」「あ、待って。わかった!」「4番できた人~?」という声があがっていました。

 髙木先生が「こんなふうにできますよ」とデモンストレーションをすることもありましたが、そのときに子どもたちに「これが正解です」というふうに伝えず、「他にもいろんなやり方がありますよ」と伝えていたのが印象的でした。
 唯一の正解を探そうとするのではなく、成し遂げたいゴールへ行き着くいろいろな方法があると思って、いろいろな方法を試行錯誤していく、そんなプログラミングの授業になるのがいいと思います。

 No.2に続きます。
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(為田)