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国語と情報教育を追究する冬季セミナー2018 セミナーレポート No.2(2018年2月3日)

 2018年2月3日に、国語と情報教育を追究する冬季セミナー2018に参加してきました。テーマは、「新学習指導要領で求められる学びを体験する ~デジタル教科書で実現する主体的・対話的で深い学びとは~」でした。
 セミナー会場を前と後ろで2つに分割して、指導者用デジタル教科書と、学習者用デジタル教科書の両方を模擬授業形式で体験することができました。

模擬授業【指導者用デジタル教科書】

 指導者用デジタル教科書を使った模擬授業では、横浜市立みたけ台中学校の鈴木先生による模擬授業でした。鈴木先生は、以下のようにデジタル教科書を用いるねらいを説明してくださいました。

  • 指導者用デジタル教科書は、材を一にして学び合う場を作る
    • クラス全体で学習の進行をする活動を助ける
    • 教師の作業を減らし、子どもと向き合うゆとりを作る

 『海の命』の本文を画面に表示しながら、本文中に「クエ」を表している言葉(「目」「魚」「クエ」「瀬の主」…というふうに変わっていく)がどこにあるかをみんなで見つけていくという授業をしました。
 そのなかで使ったのは、マーカーをする機能と音読をする機能でした。これを板書でやると先生方の準備の時間もかかると思いますので、こうしてデジタルで簡単にマーカーで本文をハイライトできるのはいいと思いました。

模擬授業【学習者用デジタル教科書】

 学習者用デジタル教科書を使った模擬授業では、身延町立下山小学校の石川先生による模擬授業でした。
 学習者用デジタル教科書の「マイ黒板」機能を活用した授業でした。3年生の「こまを楽しむ」の本文を、スタイラスペンでなぞるだけでその部分が書かれた短冊になって、複数のマイ黒板に、複数の段落から作った段落を置いていくことができます。短冊を移動させて、文章の構造を考える授業にもなります。付箋などを使って同じようなこともできるかもしれませんが、えんぴつで書かなくていいのはスピーディーでいいかと思いました。短冊を簡単に作れるし、子どもたちが「そこを抜き出したの?」とやりとりはさせることもできるだろうな、と実感しました。
 でも、一方で、簡単に短冊ができるすぎてしまうからこそ、長い文章の中で、あちらこちらの段落から抜き出した短冊を構造として理解できるのだろうかと疑問ももちました。結局、ある程度の文量の初見の文章を読解できるようにするために、この学習方法はいいのかな…と思うのでした。「読解できる」ということがどういうことなのか、ということにもよるのかな、と思うのだけど。
 この便利なツールをどう授業の中に入れるのか、学習目標の設定と、そこにつながる授業設計、そして授業中の先生の見とりと即興性と、先生方の手腕が問われそう…と思いました。

まとめ

 指導者用デジタル教科書と学習者用デジタル教科書、実際に触ってみるといいと思いました。今回は、光村図書のデジタル教科書でした。興味ある方は、ぜひサイトもチェックしてみてください。
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 No.3に続きます。
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(為田)