教育ICTリサーチ ブログ

ICTを教育にどう活用できるか、現場目線でリサーチします。

山形市立出羽小学校「やるKey」活用レポート No.1(2018年2月8日)

為田が開発に参画している、凸版印刷アダプティブラーニングシステム「やるKey」についてのエントリーです。

 2018年2月8日に、山形市立出羽小学校を訪問しました。出羽小学校には、昨年9月に算数のアダプティブラーニングシステム「やるKey」の校内説明会の講師として来ましたが、その後、子どもたちがどんなふうに使っているのかを見せてもらうことができました。

 出羽小学校では、コンピュータ室を中間休みや昼休みに開放して、やるKeyを使えるという仕組みをとっています。通常の算数の授業を行い、練習問題をする時間として、中間休みや昼休みにやるKeyを使えるようになっています。ルールとしては、担任の先生にことわって、コンピュータ室に来て、約束を守って使うということになっているそうです。
f:id:ict_in_education:20180227232616j:plain

 コンピュータ室に来て、電源をつけるところから始めると、中間休みや昼休みはあっという間に終わってしまいます。そのため、出羽小学校では、朝からコンピュータの電源を全台入れておいて、児童はブラウザを起動してお気に入りからログイン画面をクリックすることだけをするようにしているそうです。ホワイトボードに「やるKeyをやる手順」が書かれていました。子どもたちも、自分自身のID・パスコードを間違えずに入力して、スムーズにやるKeyで勉強を始めていました。こうした一工夫を学校側がアイデアを出して実現できるというのが素晴らしいと思いました。
f:id:ict_in_education:20180227232657j:plain

 やるKeyは自動出題・自動採点を行い、次の問題を自動出題するレコメンド機能をもっています。そのため例えば「あまりのあるわり算」を間違え続けると、「あまりのないわり算」に戻り、さらに間違え続けると、かけ算にまで戻るようになっています。このレコメンド機能があるために、単元や学年をまたいで児童一人ひとりにあった問題を出題することもできます。
f:id:ict_in_education:20180227232722j:plain

 また、やるKeyは算数の教科書に準拠しているので、ある学習のめあてを間違え続けると、そのめあての詳細な説明をしてくれる問題が一問一答に近い形で出題され、授業での説明を再度受けられるような形になっています。そのため、児童はもし何かわからないことにつきあたっても、授業で先生が教科書を使って行った説明を、じっくりと復習する感じで自習ができるようになっています。 こうして一人ひとりが自分にあった問題に取り組むことができ、これで習熟してまた算数の授業に戻っていくようになればいいと思っています。
f:id:ict_in_education:20180227232753j:plain

3年生の学年主任である高橋功 先生は、やるKeyを導入することが決まったときに、以下のように語ってくださいました。

やるKeyを導入するにあたって考えたことは、まず第1段階としてパソコン室のパソコンを使って、子どもたちが意欲的に取り組む姿をめざすことです。
本校のパソコン室にあるのは、デスクトップ型のパソコンが20台です。授業の中で使うときは、2人で1台という場面が多くなるため、やるKeyを取り入れる場合は、クラスを2つに分けたり複数の活動をローテーションで回ったり等の工夫が必要になります。授業以外の休み時間や放課後もパソコン室を開放することで、意欲的に取り組む子どもがどんどん増えることが予想されます。

 実際にコンピュータ室での子どもたちの様子を見せていただいて、導入時にねらっていた成果が出てき始めているように感じました。また、こうして自由にコンピュータを使える時間は、現状ではやるKeyでデジタルドリルを使う、ということにしか使っていないかもしれませんが、学校側の運用が慣れてくれば、調べ学習をしたり、タイピングの練習をしたり、プレゼンテーションの準備をしたり、というふうにも使えるようになると思いました。算数のデジタルドリルからスタートした、出羽小学校のコンピュータ室の休み時間での活用が、この後どうなっていくのか、注目していきたいと思っています。

 No.2に続きます。
blog.ict-in-education.jp


(為田)