2018年8月2日に、NTTドコモ東北支社にて、「近未来の学校教育体験セミナー 模擬授業 夏祭り@仙台」を開催しました。ICT(EdTech)を使ってどんな授業ができるのかをたくさんの先生に知ってほしくて、体験してほしくて、今回は模擬授業を5本プログラムの中に組み込みました。順に模擬授業の様子をレポートしていきます。
模擬授業3時間目、小学校国語「広告と説明書を読みくらべよう」。富谷市立明石台小学校の阿部太輔先生です。東京書籍の指導者用デジタル教科書で広告と説明書の両方を見せていきます。教育SNSのednityを使います。ednityには阿部先生からすでに写真が投稿されている状態になっています。参加者は写真をタップして、拡大して見ながら、どんな工夫がされているのかを、周りの人たちと相談しながら考えてみます。そして、それぞれの特徴を、教育SNSのednityに書き込んでいきます。ednityを使うことで、「いろいろな友達の意見を見ることができる、共有することができる」と阿部先生は言います。
https://itunes.apple.com/jp/app/ednity/id1108325647?mt=8&uo=4&at=1l3vvB7
広告は「カラフルに作られている。健康そうな写真が掲載されている。レイアウトも工夫されている」。一方、説明書は「使用上の注意、使用方法など、具体的なことがたくさん書かれている」。ペットボトルのラベルの表し方のくふうについて考えます。 #ICT模擬授業夏祭り
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年8月2日
みんなで投稿をしていきます。音声入力も可能。投稿に「いいね」を押すこともできます。 #ICT模擬授業夏祭り pic.twitter.com/3Tr2cf7hit
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年8月2日
入力が終わったら、クラスメイトの投稿をずらっと読んでみて、「この人の意見がおもしろい」というのがあったか、となりの人と話しあってもらう。これは、全員が手を挙げて発表する形では、なかなかできないこと。デジタルならではだと思います。(為田) #ICT模擬授業夏祭り
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年8月2日
「英語で商品名が表記されている、と書いている人がいますね。ほかに気づいた人いますか?」と阿部先生は質問します。いろいろな意見を取り上げながら、意見を共有していきます。 #ICT模擬授業夏祭り pic.twitter.com/nKIbUikddl
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年8月2日
ペットボトルラベルの目的って何だろう?というのを、今度はまとめてみます。「_____の目的があり、そのために______書かれている/されている」というふうに書いてください、と阿部先生の方から文章のフォーマットを提示して、考えるガイドラインにします。
こうして、書く文章の形を決めることで、書きやすくなることもあると思います。また、ednityでクラスメイトの書いた文章がどんどん表示されていきますので、先に書いたクラスメイトの文章を参考にしながら書くこともできます。
みんなで書き込むので、会場がシーンとしています。でも、画面にはどんどん意見が書き込まれていく。とても静かだけど、とてもアクティブだと思う授業です。(為田) #ICT模擬授業夏祭り pic.twitter.com/UYAxBTvOMc
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年8月2日
最後に、阿部先生がみんなの意見の中からピックアップして、紹介をしていきます。もし、ノートやプリントで文章を書いたとするならば、全員の書いた文章を紹介するのはなかなか大変だと思いますが、こうしてednityを使うことによって、クラスメイトが書いた文章をより多く授業の中で読むことができるのではないかと思います。
また、今回模擬授業で使ったのは、セルラーモデルのiPadでしたが、セルラーモデルであれば持ち帰りをさせれば、授業時間を超えて、書き込むこともできます。また、手を挙げるのが恥ずかしくて発言しない児童の考えを聴くこともできると思います。
SNSというと、書いた内容が荒れないか、ということを心配する声が多いのですが、先生の発問次第だと思っています。短い文章を書かせるよりは、阿部先生が最後に書いたように、ある程度の長い文章をフォーマットとして与えたり、論理をしっかり構築することを求めたり(これも長い文章になると思います)することで、荒れることを防げるのではないかと言う先生もいます。
いずれにせよ、使っていくなかで先生が発問やクラス内でのフィードバックの方法を洗練させていくなかで、より効果を発揮するのではないかと思います。
No.5に続きます。
blog.ict-in-education.jp
(為田)