教育ICTリサーチ ブログ

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『イン・ザ・ミドル ナンシー・アトウェルの教室』×教育ICT ひとり読書会 No.8「第8章 価値を認める・評価する」

 ナンシー・アトウェル『イン・ザ・ミドル ナンシー・アトウェルの教室』を読んでいます。じっくりひとり読書会ということで、ハッシュタグ「#イン・ザ・ミドル中」を使ってTwitterでメモを書いています。こちらをブログには章ごとにまとめていこうと思います。

 いよいよ最終章、第8章「価値を認める・評価する」です!この章は、評価について書かれています。



書くことについての自己評価

 学期の最後に2ページの書くことについての自己評価をするというアトウェルの学校。具体的な例も載っているので、参考になります。量と質の相関関係について、アトウェルは「確信して」いて、だからこそ、書き上げた作品数を基準にも加えたいと書いています。



読むことについての自己評価

 続いて、読むことについての自己評価です。「どうやって読み手としての幅を広げましたか」という問いに、いまの自分だとしてもきちんと答えられない気がする…。問われたことが今までにない問いだと思います。それを生徒たちがどんなふうに感じ取るのか。クラスで多様な答えが返ってきそうですが、そこから先生がどう生徒たちにクラスに返していくのかなども興味があります。

 そうして、最終的には自分の学びを保護者や先生に伝えられるようにしなくてはならないのですね。

 生徒のポートフォリオのいくらかは、クラウドにデジタルで保管をしておくといいのかな、と思いました。学校を卒業してからもずっと同じようにクラウドを使えることはそう多くないでしょうが、学校での思考の成果とプロセスと評価と、それらをずっと生徒がクラウドでもっている、また学校にも記録として同時に残っている(どうやって同意をとるか、というのは考えないといけないか…)というのは、学びの場として学校にどんどん知見が積み重なっていくことになるのではないかと思います。

教師による評価

 最後に教師による評価について書かれていますじっくり時間をかけてライティング・ワークショップ、リーディング・ワークショップをするからこその評価手法を見ることができると思いました。



まとめ

 以上で本文は終了で、最後に巻末資料ですが、ここもとても充実していました。

 このひとり読書会に使った「#イン・ザ・ミドル中」というタグ、最初のTweetが9月7日なので、たっぷり1ヶ月半かけて読み切ったことになります。それだけじっくりやりたいと思った本に出会えたのは幸せです。「あ、これやってみたい」と思ったこともたくさんありました。ここから、次に何を考えて、何をやってみるか、ということに落としていきたいと思います。これから何度もレファレンスに使いそうな本です。
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(為田)