2019年3月7日に、開智望小学校を訪問し、峰岸巧先生が担当されている5年生の社会の授業を見学させていただきました。社会では、「工業」「水産業」「災害」「環境」「林業」「農業」の6つの分野を班ごとに担当し、プレゼンテーションを行っていました。今回の授業では、「災害」のプレゼンテーションの様子を見せてもらいました。
今回は模造紙を使ったプレゼンテーションで、その様子は、峰岸先生が撮影をしていました。こうして撮影をしておくことで、後で見返すこともできます。特に、6つの分野でキーワードが繋がってくるものもあるので、そうしたところを見返す際にも使えるので、撮影しておくのはいいと思いました。
峰岸先生はプレゼンテーションを聴く側の子どもたちに、「ただ聴くのではなく、メモをとりましょう」と言っていました。しっかりプレゼンテーションを聴き、必要な情報を集め、それを自分なりにワークシートに再構成することが求められていました。
開智望小学校での授業で感じたのは、「書く量が多い」ということです。実験をして気づいたことを書く、プレゼンテーションを聴いて知ったことを書く、そうしたことがきちんと身についているように思います。
放課後、峰岸先生に子どもたちのポートフォリオを見せてもらったのですが、そこには、本当に多様な学び方がありました。
「失敗を前向きにするには何が必要」や「運動会 心をこめて…」など、題材はさまざまでしたが、文章だけではなく、項目がマッピングされていたり、表になっていたり、イラストが添えられていたり、さまざまな形式で自分の考えたことを表現する機会がたくさんあるのだと感じました。こうした形だと、自分にあった形式での表現もできると思いました。文章だけではあまり書けないけど、イラストを使うと書きやすい、というような子もいると思います。そうした子にも、「自分はこういう形のアウトプットが好きだ」と自分の型を見つけることができそうなポートフォリオだと思いました。
逆に、原稿用紙形式や図が書かれていてそこに穴埋めをするような、表現をサポートしたり、新しい型を身につけるためのワークシートもありました。
こうした自由な形で書くワークシートなどは、まだまだICTを使ってやるには難しいところだと思っています。ただ、紙でここまでできていれば、ICTを一人1台で文房具のように普段遣いするようになったときに、アナログとデジタルを選んで使える人になれるのではないかと思いました。
考えること、表現することを大事にした授業がされていた開智望小学校。5年生で国際バカロレア「PYP(Primary Years Program)」は終わります。この後、MYP(Middle Years Program)が5年、DP(Diploma Program)が2年続いていきますが、どのような学びをしていくのか、これからも見させてもらいたいと思いました。
(為田)