教育ICTリサーチ ブログ

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先生に訊きました:「ロシアのウクライナ侵攻について教室で話しましたか?」

 2022年2月24日、ロシアがウクライナへと侵攻し、ニュースなどでも報道をされています。このニュースについて、先生方が教室で児童生徒にお話はされたか、アンケートをとってみました。話す方がいい、話さないほうがいい、どちらが正解というのはないと思うのですが、教室でどう伝えるかということの手がかりになればと思い、まとめてみます。
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 今回のアンケートでは、「ロシアのウクライナ侵攻について、教室で児童生徒にお話はされましたか?」という質問に、38件の回答をいただきました。回答としては、「話をした」が63.2%、「話をしたかったが、まだ話していない」が28.9%、「話をする予定はない」が5.3%、「その他」が2.6%という結果となりました。
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「話をした」

 「話をした」という先生は23人(63.2%)でした。先生方が書いてくださった、どんな目的でどんな話をされたのかということと、児童生徒の反応を全件、以下に挙げます。

  • アンケートをとったところ、なんか怖いニュースが流れているが、よくわからないという回答が8割でした。何も知らずにおそれるのではなく、世界で何が起きていて、今後どうなるのか、わたしたちはどうするべきかについて議論しました。
    →インプットの時点で、とても興味深く話を聞いていました。アウトプットも盛り上がりました。(小学校 高学年)
  • 話をしたというより、子供から話題になって、「先生、これ日本も戦争になるんですか?」というような感じで話題になりました。(放課後です)
    →不安な様子と、なぜ戦争するの?という感じでした。(小学校 高学年)
  • 主に3つの目的です。1つは学校での学びと実社会を繋げること。2つ目はメディアリテラシー、メディアとの関わり方について。知識は心理的な負担を軽減すると信じています。そして3つ目は、今後の社会をよりよく変えていく目の前の子どもたちが、情報や痛みに鈍感にならないでほしいという願いからです。
    →久々の教師主導型一斉授業でしたが、検索しながら聞いたり自分なりにメモを取ったり、今までの学びと統合しながら理解しようとしていた印象です。(小学校 高学年)
  • 世界のことを考えるため
    →話し合いで解決したいと言った子が多かった(小学校 高学年)
  • ①世界ではゲームの世界のように爆弾を落とすような戦争をしている国が実際にあるということ ②世界には仲がいい国、そうでない国があるということ ③なぜ戦争が起こるのかということから、普段の子ども達自身の生活と繋げて考える ④普段自立活動として取り組んでいる、気持ちを伝える、相手の気持ちを聞く、話し合う、決め方を決めるなどのことが、相性の良し悪しに関わらず相手と上手に過ごすために大切なことであるということ を知る、理解するため
    →世界地図やGoogle Earthを使って国の位置を示したり、ニュースの動画を見せたりして現実の話であり、恐ろしいことであるということを確認してから話をしたり尋ねたりしたので、真剣に捉えているように感じた。帰宅したらおうちの人とも話してねと伝えた。(小学校 低学年, 特別支援学級
  • ただ話したかっただけです。
    →よくわからないという感じだった。(小学校 低学年)
  • 世の中に目を向けてもらいたい。自分達の生活が、平和で安全であることを考えてもらいたい。そんな思いで、「戦争が、始まりそう」「始まった」と話をしました。
    →日本への影響を心配していました。(小学校 高学年)
  • ロシア帝国時代の歴史からソ連、WW2、冷戦、と今に至るまでの流れを全て解説しました。
    →拍手で終わりました!(中学校, 高校, 中高一貫校
  • 目的・・児童に「戦争」について考える機会をもってもらうこと 話した内容・・なぜ武力を用いた戦争をするのか、子どもたちと考えました。といっても、だいぶフランクに話しました。給食のおかわりは、武力ではなく、平和で平等なじゃんけんで決めるのに、なぜ人に危害を加える武力行使がされてしまうのか、と問題提起をしました。
    →児童にとって遠い存在の戦争と、身近な給食を、同じ「争い」として話題にした結果、「戦争はそんなに簡単なものじゃない」という、極めて真っ当(その辺の大人が言いそうな)意見が返ってきました。しかし、「ほしいものがあって、それを手に入れるために武力を使うか、運に任せるかが違うだけだよね?どう違うの?」と話すと、うーん、と悩んだ様子でした。児童にとって戦争について考える、とても小さなきっかけにはなったのではないかと感じています。(小学校 高学年)
  • 登場人物を例にしながら戦争というものと今の生活との気持ちの動きと向き合い方(4年「世界で一番美しいぼくの村」の授業の中で)
    →支援学級で一対一だったので、本人なりにしっかり考えられていたと思います(小学校 高学年, 支援学級担任)
  • いつもと変わらずに、元気に楽しくはりきって過ごせている自分たちだけれども、一方で、不安や恐怖の中にいる人がいる…ことが、せつなくて、悲しくて ああでもない、こうでもないと授業中に意見を出し合ったり、何かあったら解決策を一生懸命考えたりしてきた…なぜ、武力なのか 自分の心の中が、ざわざわしていて、子どもたちに聞いてほしくて話しました 背景については一切話していません どうであれ、戦争には絶対反対なので…
    →小学3年生の子どもたちですが、真剣な表情で聞いていました あえて、彼らの心の内は聞きませんでした(小学校 低学年)
  • 時事ニュースの一つとして
    →知っていた(小学校特別支援学級
  • 6年社会科担当です。毎時間授業の始めにその日の新聞の一面の紹介をしています。今週、国際協力の授業もしましたし、世界の紛争や戦争についても取り上げたばかりなので、ここは取り上げない理由がないと思いました。
    →熱心に聞いてくれていました。(小学校 高学年)
  • 道徳の時間、「正義とは」をテーマに話した。普段から、「やられたらやり返すは戦争を生む」という話をしている。今回は、「戦争を仕掛けたロシアは、ウクライナが戦争の準備をしているから先に攻撃した、と言っているそうです。」ということも伝えて、相手の気持ちを考えて行動したり正しいことを勇気を持ってしたりすることについて考えさせた。
    →「どうしても戦争は嫌だ。でも、理由があったらどうしよう」と悩んだ様子だった。結論的なことは話していないので、そのまま忘れてしまった児童もいるかもしれない。(小学校 低学年)
  • 他人事にしないこと、私たちにできることはないかもしれないけど、関係のない人たちが争いに巻き込まれていることを減らしていくのは、一人一人に関係していること。
    →思っていることを素直に表現していた。(小学校 低学年)
  • 戦争により苦しむのは一般の人々で今までの戦争を知りながら繰り返してしまう人間の愚かさ
    →自分がそこにいたらを思い浮かべ神妙に話を聞いていた(小学校 低学年, 小学校 高学年)
  • 一つは、ロシア側から見た安全保障について。過去の旧ソ連時代の領土、ソ連崩壊後の領土、現在のロシアの領土から見えること。二つめは、過去の歴史から学べること。ナチスドイツが行ったオーストリア及びズデーデン併合による侵略戦争の始まりについて。3つめは、日本周辺でも同じことが起こる可能性について。尖閣諸島に中国が攻めてくるとき、戦うかどうかについて。
    →戦争は嫌だな。やられたら、やりかえさないとみんなもってかれてしまう。なんで、世界は助けないの?核を持ってないと攻められる。(小学校 高学年)
  • 今、世界で何が起こっているかを伝えるため
    →戦争についていろいろ意見がでました(中学校)
  • 子どもたちの言葉の中にもう戦争と言うワードが出ている。それを受け取れば当然そういう話になる。押し付けがましく戦争反対を言うつもりはないけども、今こうしている時間にも世界のどこかでこうしたことが起きていることをしってもらいたいので取り上げた、というのが「目的」と言えば目的。
    →この問いは教師が一方的に戦争について語る感じだけども、子どもたちは大なり小なり思うとことがある。それを出してもらえばいい。うちのクラスは小学校1年生だけども、たくさんことばが出た。ロシアとウクライナと言う言葉も出たので、世界地図を出してどこにある国かを確認した。なんで戦争が起きたのか、友だちに例えて簡単な話をした。お隣なのになぜ仲良くできないのか、と1年生なりに思ったようだった。「そうだよねえ、先生もそう思う。どうしてなんだろう?」と返した。(小学校 低学年)
  • 正確な情報を知ることと、不用意に不安を感じすぎないようにするため。
    →真剣に話を聞いているようでした。(中学校)
  • ウクライナ地政学的な意味、そして歴史的経緯を踏まえた経済からの授業を実施
    アメリカ、ヨーロッパの枠組みに対する挑戦であるという見方もあるという気づき(中学校, 高校)
  • 世界の状況を『知る』ことを目的
    →知っていた生徒も知らなかった生徒も。(特別支援学校中学部(聴覚))
  • 今、世界の状況を知ってほしい
    →予想以上に知っている児童が多かった。(小学校 高学年)
  • ・自分が学生の頃はテストのためにNATOとかワルシャワ条約機構とか覚えてた・子どもに「なんで戦争してるの?」って聞かれて何も答えられない大人になってはいけない・ニュースを理解するためにも勉強は必要・平和への道筋は答えのない問い・エネルギー、安全保障、歴史、領土問題…日本と無関係ではない
    →ニュースは観ていたが、なぜ戦争になったのかは理解できていない様子。中2でNATOと聞いてもピンと来なかったと思われる。(中学校)

 小学校、中学校、高校では当然内容は変わりますが、多様な回答をいただけて、大変参考になりました。学校で勤めていない僕には、「自分だったらどう語るだろう?」と考える機会になりました。

「話をしたかったが、まだ話していない」

 「話をしたかったが、まだ話していない」という先生は11人(28.9%)でした。まだ話していないという先生方には、「どんなことを目的に、どんな話をしたいですか?」という質問に答えていただきました。回答を全件、以下に挙げます。すでに「話をした」先生方の理由と子どもたちの反応と合わせて読んでみました。

  • 世の中で起こっていることの現状を「知る」ために、SNS等で発信されている生の声を届ける。(中学校, 中高一貫校
  • 戦争や暴力の愚かさ、リーダーの大切さ、日本の安全保障(小学校 低学年, 小学校 高学年)
  • なぜ戦争がなくならないのかを考える機会にする(高校)
  • 世界の情勢を知ってもらいたい。平和について考えてほしい。(中学校)
  • 今自分に何ができるかをともに考えるため(オルタナティブスクール)
  • 机上の勉強だけでなく、世界の情勢を体感しているうちに、五感で学んでほしい。こちらで答えを出すのではなく、何を感じるか、政治経済や国語、倫理や世界史の観点からも考えてほしい。自分や日本が、その影響をどう受けるのかも。(高校, 中高一貫校
  • 事実を淡々と伝えたい(小学校 低学年, 小学校 高学年)
  • 生徒に世界で起きている現状に目を向けてほしいので、ニュースで見たり、調べた内容を伝える。または、生徒にいかなることがあっても、犯していい命はなく、戦争はいけないと感じてこれからに繋げてほしいので、率直にこのニュースを見て、私自身がとてもショックだったこと、市民や世界の動きを伝える。(中学校)
  • とにかく知ってほしいという目的(中学校)
  • 世界情勢について関心をもってほしい、ということを目的にする。話す内容については、未定。(中学校)
  • 世界平和の大切さを考えてもらうこと。対話の大切さ。(小学校 高学年)

「話をする予定はない」

 「話をする予定はない」という先生は2人(5.3%)でした。先生方が書いてくださった、「話をする予定がない理由」を全件、以下に挙げます。学校という場の役割の大切さを改めて考えさせられました。

  • 中学二年生を教えています。
    ①この事件の背景を理解するためには、冷戦やアメリカを代表とした西側の資本主義との対立、旧ソ連の東欧諸国とロシアの関係や世界で起こっている資源(に関する利権)の奪い合い問題など、複雑な事象の説明と理解が必要です。産業革命から資本主義、列強の強さと幕末の日本の対外関係の弱さの理由(歴史)や、世界のエネルギー資源(地理)を学習した中学二年生でもきちんと理解するのは難しいと考えています。
    ②それぞれの国の考えがある中で、事実を主観を入れずに話すことは難しく、また、この問題を人道的な意味合いからの批判で終わらせては生徒との話題にわざわざ出す意味がないと思います。個人的にはね、と個人の思いを話すことの大切さも理解しますが、普段から各国の政治や国際関係について生徒と話題に出していたならまだしも、突然この問題だけ授業でとりあげることに恣意と疑問を感じます。
    ③現在、クラスには各国にルーツを持つ生徒が少なからずいます。各国の政治的な問題を(適切な学びにつながる形ではなく)とりあげることで、その国への偏見や嫌悪の感情をかき立ててしまうことは偏った見方を生み出してしまうと思います。
    ④生徒から、「先生これってどうして?」と疑問を投げかけられて(教員への信頼の証だと思います)、背景を説明しつつ、各国の立場やそこで実際に命の危険のある一人一人の人々に思いを馳せ、自分の考えやできることを国の立場で、あるいは国を越えて考え、意見を出しあえる場が作れるのであれば、十分に時間を取って話して良い事実だと考えます。(中学校)
  • 専科教員で担任をしていないので、タイムリーに話す機会がない。(小学校 低学年, 小学校 高学年)

「その他」

 「その他」と回答された先生は1件で、内容は以下の通りでした。こちらも、学校という場について考える機会になりました。

  • 児童生徒から聞かれれば個人的な感想を述べるし、希望があって保護者と管理職の許可を得ることが出来たらディスカッションもするかもしれない。
    ヘタしたら教師一個人の感想が学校全体の意見とされてしまう危惧を感じるから(小学校 低学年, 小学校 高学年)

まとめ

 教室という空間で、先生が語る言葉には大きな影響力があります。今回のアンケートで、先生方がどのようなことを子どもたちに伝えたいのかということが、さまざまな視点から検討されているということが読み取れたように思います。
 話すか、話さないか、どちらが正解か、というのを出したいのではありません。このアンケート結果を見て、先生方がどのようなことを考えて、教室での言葉を選んでいるのか、子どもたちのことをどう考えているのかということを見ていただければと思います。また、先生方同士でも考え方が違うのは当然なので、自分の考えと他の方の考えを比較する機会になればと思います。

 最後に自由記述でいただいたコメントをこちらも全件アップいたします。

  • 社会科の授業で実施しました。世界の中の日本の単元で教科書にはない、自分ごとの歴史の授業ができてよかったです。
    北方領土の交渉をする。輸出制限も経済戦争だ。などの名言も出て、大いに盛り上がるだけでなく、深い学びとなりました。
    帰ってニュースをみたいという振り返りがありました。(小学校 高学年)
  • 前述した「なぜ戦争をするの?」から、ニュースを見た子がちょっと話をしてましたが、内容が難しかったらしく、結局スッキリはしていませんでした。自主学習の調べ学習のテーマとして、家族と話をしたり、ニュースやインターネット、新聞から調べたり、学習のきっかけに大いになるなと感じました。(小学校 高学年)
  • 政治的中立や「正しさ」を意識するあまり、今、目の前で起こっている事象を教室で語りづらいように感じます。平和的な国家及び社会を形成していくために、「先生もわからない」ということも含めて、是非多くの教室で話ができてほしいと願っています。(小学校 高学年)
  • 小学校の自閉症情緒学級で1、2年生担任をしています。あまりにも不安を煽るような動画は避けつつ、現実に起きていることであることが伝わるように気をつけながら話しました。低学年でもなぜ国が喧嘩してしまうかについて一生懸命考えながら、喧嘩してしまう自分達を振り返ることもできていました。ただ、今日自分が伝えた内容や考えさせたことが良かったのかどうか分かりません。学校の中でこの件が雑談としてあがることがなく、管理職からも何もなくですが、少なくともこんな伝え方ができたらという提案があると良いのでは思いました。本当に恐しいことです。 (小学校 低学年, 特別支援学級
  • 私自身、どの情報を信じればいいのか分からないので、最低限しか話していません。SNSやマスコミですら、信じていいものか分かりません。安易に話していいことなのかとても悩みました。そしてそれを子供らに素直に伝えました。(小学校 高学年)
  • 伝えることの責任の重さを考えながら、自分がまずは事実を知って、考えます。 (中学校, 中高一貫校
  • 高校生の最後の授業でやることを考える機会になりました (高校)
  • 選挙権を将来持つ生徒たち、国防・自衛についても真剣に考えるきっかけになったと思います。 (中学校, 高校, 中高一貫校
  • 戦争について考える際、日本では「絶対悪」と捉え、思考停止で否定してしまう風潮が強いように感じます。子どもならばなおさらです。戦争に良さはないと思いますが、戦争に走らなければならない背景については、議論しながら知っていくことがこれからの子ども達、また、大人にも必要だと考えます。。。戦争だけでなく、タブーとされている話題についても同様ですが。思考停止で盲目に信じるのではなく、多面的多角的に物事を捉え、対話を通してジレンマや対立を解決できる社会になることを願っています。 (小学校 高学年)
  • HSPの子がいるので、その子とタイミングを合わせて話せたらと思っています。(参加したい人だけで話すなど。) (オルタナティブスクール)
  • 私は高校教諭ですが、教員として生徒にどんなことを、世界情勢を通して伝えるべきか日々悩んでいます。道徳の時間だけでない、HRなどを通した生徒への伝え方を、このアンケートの結果で知れたら嬉しいです。アンケートを作ってくださりありがとうございます。 (高校, 中高一貫校
  • 私の、ざわざわする思いを聞いてくださって、ありがとうございます。このアンケート、私にとってタイムリーでした (小学校 低学年)
  • どちら側についている、とか、どちらが正しい間違っている、など、決めつける言い方をしなければ、事実は伝えてよいと思っています。 (小学校特別支援学級
  • 今どんなことが問題になっているのかを学習したことをもとに考えることは大事だと思います。教科書で教える内容と今日本や世界の中で起こっていることを分けて教えることは、私はあまり意味がないと思います。 (小学校 高学年)
  • 時事ネタは年齢に関わらず、折に触れて話した方がいいと思っている。自分の考えは示さず、結論を出すことを目的にせずに、考える時間を多く取りたい。(小学校 低学年)
  • 音楽や歌を通じて戦争の悲惨さ無意味さを伝えていく (小学校 低学年, 小学校 高学年)
  • 子どもたちのほうが冷静に受け止めています。戦闘が呆気なく始まり占領される様子を見て嫌だと。戦うかとなったときは戦うと言ったのは約半分でした。他国に占領されるのは嫌だという子は全員でした。よく考えて判断しようとしていました。 (小学校 高学年)
  • 本当にどれくらいの教室でこうしたことが語られたのか、語る自由があるのか、と思います。わざわざ教師が取り上げずとも、自然と子どもの口からこういう言葉が出てくる教室にしたいもの。そしてそれを受け止める教師でありたい。(小学校 低学年)
  • 職朝で、管理職から勝手な教員の見解などから問題が起きた例があるので、気をつけてください、との話があったので、思い止まってしまいました。私もみなさんがどのようにされているか知りたいです。(中学校)
  • 私はまだまだ若輩で、自分の情報の切り取り方に自信が持てません。この事実について生徒とともに考えていく時間をとるなら、十全の下調べと提供できる情報や視点を持って行いたいと考えます。私以外の考えの方を批判するつもりもありません。(中学校)
  • このアンケートに書く人という傾向があると思いますので……。アンケート結果がどう使われるかに興味があります。私の先輩は自衛隊に入っています。中学時代に9.11のニュースを見た影響です。教師も含めた社会が子供の将来へ影響することに関して、責任の重さに恐怖することもしばしばです。それでもそこから目を背けず、できることとできないことを見極める努力を続けたいと思いました。 (中学校)
  • とはいえ、21世紀によもや侵略戦争を核保有国が行うとは絶対に許されないことだと考えます。自衛、自国民保護…、およそ100年前にも溢れた言説。何を彼らは歴史から学んだのか。ただ、ロシア国内にも、反戦を述べることのできる余地が若干でもあることに希望のカケラを見い出したい。(中学校, 高校)
  • 学年末考査の時期であるため、テストに集中させたいので、話すことを避けている。(中学校)
  • 難しいことはあると思いますが、みんなが譲り合いの心、思いやりの心を持てばいいのに。 (小学校 低学年, 小学校 高学年)
  • なかなか国内のメディアだけで中立な情報を探すのはむずかしい。せめて「空から見た桃太郎」や「ふたりの桃太郎」をあえて読み聞かせたいと思う。(中学校)
  • 教師の役割を改めて考えさせられました。 (小学校 高学年)

 回答していただいた先生方、本当にどうもありがとうございました。何か、先生方にとってお役に立てたらと思います。

(為田)