教育ICTリサーチ ブログ

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書籍ご紹介:『指導と評価を一体化する 小学校国語 実践事例集』

 僕は、小学校と中学校で配備された一人1台の情報端末を活用することで、文章を書いたり、書いた文章を推敲したり、クラス内で書いたものを読み合ったり、国語の授業のなかで、いろいろな言語活動をエンパワーできるのではないかと思っています。
 一方で、そうしてデジタルを一気に国語の授業に入れていくことで、これまで国語の授業で大事にしていたものが失われたりしないか、ということを心配される先生方から質問をいただくことも多く、そもそも国語の授業を勉強したいと思い、山梨大学大学院准教授 茅野政徳 先生 編著の『指導と評価を一体化する 小学校国語 実践事例集』を読みました。

 この本では、「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」の3つの領域で、低学年・中学年・高学年で「指導と評価の一体化」についての実践事例が書かれています。デジタルを活用している事例集ではないので、情報端末を使う授業は出てきません。でも、授業の中で子どもたちが書いたワークシートがたくさん見られるようになっていて、先生方がどんなところを見ているのか、どんなふうに授業を展開していくのか、ということがわかって、大変勉強になりました。
 この本のなかで見ることができたワークシートのなかには、ロイロノート・スクールやschoolTaktのような授業支援ツールで使うことができるものもあるように思いました。いままでの授業のなかで大事にされてきたものを、より良く使えるようにするために、デジタルをどう授業に組み込んでいくのかを考えたいと思っています。

 実際に授業で使ってみて、子どもたちの学びにとってどんな意味があるのか、子どもたちの学びはどのように変わるのかを考える機会になりました。

(為田)