教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

書籍ご紹介:『子どもが面白がる学校を創る 平川理恵・広島県教育長の公立校改革』

 上阪徹さんの『子どもが面白がる学校を創る 平川理恵・広島県教育長の公立校改革』を読みました。

 広島県教育長の平川理恵 先生による公立校改革が、「イエナプラン教育校」「国際バカロレア認定校」「専門高校をアップデート」「図書館をリニューアル」「内申書の見直し」などのポイントで描かれています。
 僕はこのなかでも、「第4章 商業高校の生徒たちの目の色を変えた授業」「第5章 図書館が変われば、学校が変わる」の2章が印象的でした。
 「第4章 商業高校の生徒たちの目の色を変えた授業」では、新しいカリキュラムを創っていく様子と、それを実際に授業でやってみたら生徒たちが変わり、変わった生徒たちを見て先生たちが変わっていく様子が描かれていました。こういう場面を少しでも増やしていく仕事をしたいな、と感じました。
 「第5章 図書館が変われば、学校が変わる」では、学校図書館とはどういう場であるべきかということを考えさせられました。児童文学評論家の赤木かん子 先生による図書館づくりの過程が描かれていました。「本を読む場」という機能面ばかりに注目するのではなく、もっと広く学校図書館を見なくてはいけないな、と自分をふりかえりました。2018年に戸田市立戸田東中学校で赤木かん子 先生の講演を聴いたことも思い出しました。参考になるかと思いますので、リンクをはっておきます。
blog.ict-in-education.jp

 平川先生のリーダーシップが素晴らしいと思うと共に、それを支える広島県教育委員会の皆さんと現場の先生方のフォロワーシップも素晴らしいと思いました。学校に関わる多くの人が、リーダーあるいはフォロワーとなることができると思うので、そうした面からも非常に参考になる本でした。

(為田)