教育ICTリサーチ ブログ

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戸田市立新曽小学校 卒業プロジェクト&一人1台Chromebook アンケートレポート No.3(2022年3月2日)

 2022年3月2日に戸田市立新曽小学校の6年2組に協力してもらったアンケートを2回にわたってまとめてみました。最初は、何人かの回答を選んで紹介しようと思っていましたが、それぞれにとても良いコメントを書いていてくれたのと、こうして一人ひとりの書いた言葉を見ることができるのも、デジタルのひとつの良さだと思い、全員分を紹介することにしました。
 29人の子どもたちの回答を読んでいて、「これが、GIGAスクール構想で配備された一人1台の情報端末を使うようになった子どもたちの声ですよ」とたくさんの人に読んでもらいたいと思いました。
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 29人の感想がGoogleフォーム経由で集まった回答を見て驚いたのは文章量です。ぎっしりと書かれている文章量に、「Chromebookを活用することで、アウトプットがすごく増えているのだな」と感じました。
 1人目の回答のタイムスタンプが10:56、最後の29人目の回答のタイムスタンプは11:27でした。おおよそ30分の差があります。それぞれに質問に向き合って、卒業プロジェクトについてもChromebookについても、書いてくれたのだなと感じました。
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 今回協力をしていただいた小林湧 先生に、子どもたちが書いてくれたこのアンケートについての感想を伺いました。

1年間リフレクションの時間を大切にしてきたので、振り返りの内容や質への驚きはありませんでした。総合的な学習の時間の活動自体が、他教科で学んだことや学級経営と関わっている以上、特に新曽小学校で育てたい資質・能力に関しては本当によく伝わっていたなと改めて感じます。

私たち大人は価値を感じるものにお金を使いますが、子どもたちは時間と労力(集中力なども含めて)を使っているように感じています。だからこそ、時間や労力を教師が強制的に使わせるのではない仕組みづくりを考えていきたいと考えています。
児童の興味・関心に合わせて個別最適に近い学習課題を設定し、プロセスやアウトプットまで個別化をすると、教師が管理するという発想では限界がきます。そこで、教員も含めたクラス全体を一つのチームと見立て、目的やプロセスを共有する「協働」がキーワードになると感じました。与えられたものではない課題に取り組むことで児童それぞれが個人として成長しながら、何人ものリーダーが局所的にマネジメントすることでクラス全体が達成感を味わい、結果的に各種調査でも非認知能力の伸びがみられたのだと思います。

学校教育を通じてよりよい社会を形成していきたいと願っている一人の大人として、今年の6年2組の児童たちから学ぶ点がたくさんありました。これを今後の教育界にどう還元していくか、そしてこの子たちがここから先どのようなインパクトを社会に与えるのか、とても楽しみです。

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 この子たちは、この3月に新曽小学校を卒業します。中学校に進学して、一人1台のChromebookを使ってどんな学びをしていくのか、というのも非常に楽しみです。
 同じように、一人1台の情報端末を使いこなしている6年生はたくさん全国にいると思います。中学校はこの子たちを1年生として迎え入れて、どんどん学びの形を変えていくのだろうなと思います。

(為田)