2022年5月11日に、2022年度 横浜市立中学校教育研究会 視聴覚・情報教育研究部会総会にて、「学校のデジタル化は何のため?」というテーマで講演をさせていただきました。横浜市立中学校の視聴覚・情報教育に関わってらっしゃる先生方が140名ほど集まる会場で、さまざまな学校でのICT利活用の実例を紹介しつつ、「何のために学校はデジタル化するのか」を明確にしていきましょう、という話をさせていただきました。
中学校でもGIGAスクール構想によって一人1台の情報端末が配備されていますが、どのように学びに活用していくのかについてさまざまな取り組みをしている先生方のお役に立てればと思います。
話した内容的には、3月に発売した著書『学校のデジタル化は何のため? 教育ICT利活用の目的9類型』のエッセンスとなりましたが、講演が終了した後に、「学校の先生方にも伝えたいので、校内研修にお呼びすることも可能ですか?」と次のステップを提案してくださる先生もいらっしゃいました。
また、参加された先生から、「ICTだけに関わる話じゃなくて、先生の仕事、学校の役割ということについて考えさせられる話だなと思いました」という感想をいただけたことが、とてもうれしかったです。
今回の総会の運営も、デジタル化が進んでいました。総会の出席記録もQRコードでGoogleフォームにアクセスして集計していました(資料ももちろん事前にデジタルで配布)。
講演後のアンケートについても、同じようにQRコード→Googleフォームでとっていただきました。満足度を伺うことはもちろん、質問も書いていただけるようにしました。100人を超える参加者がいるセミナー会場で挙手して質問することも、名刺交換で残って講師に話しかけにいくのも、そんなに簡単なことではないと僕は思っています(僕自身、そうしたことが苦手ですし…)。しかし、デジタルであればそうした人も質問をすることができます。いただいた質問には、改めて事務局経由で文書にて回答しようと思っています。これであれば、セミナー会場での時間制限もなくじっくり回答ができます。また、回答を参加者とも勤務校の他の先生方とも共有することができます。
こうしたやり方を先生方が体験することで、「職員会議でまずはやってみようか」「生徒会でも同じやり方ができないか?」「授業でも同じことができないか?」という次のステップに繋がるのではないかと思います。いきなり授業でやり始めるよりは、まずは大人だけのグループでやってみる、一部の生徒とやってみる、でもいいと思います。
横浜市は大きな自治体であり、だからこそ大変なこともあります。ただ、情報を共有してみんなで進むという意味では、大きな自治体だからこそできることもあると思っています。地元 横浜市のお役に立てればいいな、と思っています。
(為田)