教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

書籍ご紹介:『多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織』

 マシュー・サイド『多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織』を読みました。さまざまな考え方をする人がチームにいることの大切さを、さまざまなエピソードで読むことができて、とてもおもしろかったです。

 さまざまなチームで、メンバーが多様であるからこそ持つことができた複数の視点が重要であるというエピソードが語られます。ドイツ軍の暗号解読チームにクロスワードの名手が呼ばれる、とか、サッカーイングランド代表チームの話とか、おもしろくてどんどん読み進めました。
 また、逆にチームの中で「気になったけど言えなかった=多様な考えをチームの中で伝えることができなかった」ことで失敗してしまうエピソードも読むことができます。

 「それは違うと思う」と言えないチームは、そもそもいろいろな考えが組み合わさる創造的な思考ができないし、リスクを考えることもできません。イエスマンばかりのチームではなく、「それは違うんじゃない!?」と言えるチームを作りたいな、と思います。

 それと、「違う考えの人と一緒のときにすごいことができた!」という体験を学校で子どもたちに体験してほしいな。授業の中でのグループワークとか、プロジェクトとか、そういう場面で「多様性」にどんどん触れてもらえるような、そんな授業を作っていこう、と思いました。

(為田)