教育ICTリサーチ ブログ

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やってみた:くずし字解読アプリ「古文書カメラ」

 くずし字解読アプリ「古文書カメラ」のオープンβ版の配信がiOSで始まったので、自分のiPhoneに入れてみました。スマートフォンで撮影したくずし字をその場で解析できます(2023年6月6日現在、1日に10回まで無料で利用可能です)。

古文書カメラ

古文書カメラ

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 アプリを開いて解読をするときには、漢字多めの場合に使う「古文書AI」と仮名多めの場合に使う「古典籍AI」を選ぶことができます。

 手元にくずし字で書かれた古文書などないので、まずは国立国会図書館デジタルコレクションにアクセスしてみて、古今和歌集を画面に開いて読み取ってみたのですが、残念ながらうまくいきませんでした。

 その他に、くずし字がどこかにないだろうか、と思ったのですが、意外と身の周りにはありません。会社の近くにある赤坂氷川神社へ行って、灯籠に彫られている文字を読み取ってみました。解読範囲を選んで、1日に10枚使えるチケットの1枚を使って解読してもらいます。

 解読候補が、確信度とともに表示されます。低い確信度が表示されていましたが、そのとおり解読候補も間違っていました。くずし字っぽくない写真を読み込んだからうまくいかなかったのかもしれません。
 「候補にない文字を入力」を押して、正しい文字を入力しておきました。こうして学習させることで、AIが賢くなって、解読精度もあがっていくことでしょう。

 古文書を調査する探究活動に使えるのはもちろんだと思いますが、学校行事で社会見学や歴史フィールドワークに行くときに、石碑などを読み込んで解読できたらいいかなと思います。「なんて書いてあるかわかんないな…」と興味を失っていたところを、このアプリを使うことでくずし字を読めるようになって「こんなこと書いてあったのか!」と興味を持ってもらうことができればいいなと思いました。

 引き続き、いろいろな場所で見かけたくずし字を読み込んで解読してみようと思います。今回、手元にある写真ではあまりうまく解読できなかったので、うまく解読できたケースをぜひ教えてほしいです(自分でも試して、「読める!読めるぞ!」と驚きたいです・笑)。