教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

書籍ご紹介:『冒険の書 AI時代のアンラーニング』

 孫泰蔵さんの著書『冒険の書 AI時代のアンラーニング』を読みました。「学びは本来楽しいもののはずなのに、どうして学校の勉強はつまらないのだろう」という出発点から、コメニウスから始まってさまざまな人たちの言葉を結びながら探究していく本です。

 とてもモチベーションが上がる本ですが、僕は仕事的には、「では、この本を読んで、どの部分を先生方に伝えて、どんなふうに”よし、学校を変えていこう!”と思ってもらうか」を考えなければいけないな、と思いました(これは、どの立場で学校と関わっているか、という視点の問題なので、この本の価値を落とすものでは全然ないです)。

 公教育というシステムは以前はうまくいっていたかもしれないけれど、AI時代(というより、その前のスマホの普及あたりから?)に、あまり意味がなくなってしまったものが惰性で継続されている部分も多くあると思います。そのために子どもたちが「学びは楽しい」と思えなくなってしまっているならば、そこは変えていく必要があると思います。
 この本を読み進めていくなかで、「あ、この言葉、素敵だな」とか、「この参考文献、読んでみたいな」とか、「この人のこと、もっと知りたいな」とか、たくさんの好奇心のスイッチを押された感じがしました。そうして一人ひとりが探究していくことこそが大事だと思います。

 学校のために何ができるか、自分自身の探究を始めようと思いました。

(為田)