2024年5月8日~5月10日まで東京ビッグサイトでEDIX東京が開催されました。EDIXはたくさんのセミナーやプレゼンテーションを聴き、最新情報や授業事例などを知ることができる場であり、「教育の情報化」を目指す仲間たちと会える場だと思っています。
5月8日にスプリックスのブースで行われた早稲田大学高等学院 学院長 武澤護 先生のセミナーに参加してきました。“ICT活用による「基礎基本教育の徹底」と「探究的な学びの推進」を柱とした教養教育の実現” をテーマとしたセミナーの内容メモを共有します。
早稲田大学高等学院は、ICTを活用する教養教育の実現として3 R’sと4 C’sを目指しているとのことでした。
- 基礎基本教育の徹底(3 R’s)=Discipline-Based Learning
- すべての教科での読む力(wRiting)
- 書く力(Reading)
- 数学する力(aRithmetiic)
- 探究的な学びの推進(4 C’s)=Interdisciplinary Learning
- 批判的思考力(Critical thinking)--コミュニケーション能力(Communication)
- 協働力(Collaboration)
- 創造的問題解決能力(Creative problem-solving)
早稲田大学高等学院は卒業後は早稲田大学へ進学するので、大学入試選抜のない中等教育を模索することができます。だからこそ、専門性を見据えた文理融合のカリキュラムを行っているそうです。
- ICTを活用した新しい学びの創造
- グローバルな視点をもった学びの充実
- キャリアデザイン教育の推進
ICTを活用した新しい学びの創造としては、中学部からプログラミングやExcelでの統計を学び、高等学校でもすべての教科で探究的な学びを実現するためにICTを活用しているそうです。
高校2年生でR言語を1年間かけて学び、各学期に実技試験があり、統計の基礎から、関数の定義、条件分岐、くり返し、回帰分析を学んでいくそうです。
プログラミング教育を導入しようというときに、どの言語を学ぼうかと考えたとき、早稲田大学の先生に相談したところ、文理関係なく役に立つものとして統計・データサイエンスがいいのではないか、という回答を得てR言語を選んだそうです。こうして、大学の先生に相談をしながら高校のカリキュラムを作ることができるのは、附属高校だからこその利点だと感じました。
1年間をかけてR言語を学ぶことで、探究的な学びをするときのツールとして統計を使うことができるようになっていくそうです。
No.4に続きます。
blog.ict-in-education.jp
(為田)