少し前にIKEAが、身体に障害のある人々がIKEA商品をより使いやすくなるように、補助器具を3Dプリントデータで配布したというニュースを知りました。検索をしてみると「ThisAbles」というプロジェクトなようです。
北欧スウェーデン発祥の世界最大家具量販店 IKEA(イケア)グループイスラエルIKEAは、非営利団体 Milbat および Access Israel と提携し、IKEA家具用の3Dプリント製補助器具シリーズ「ThisAbles」を開発。3Dデータを無償公開した。
サイトからデータを無料でダウンロードして、自分の3Dプリンタで部品をプリントすることができます。プリントできた部品をソファや本棚、ライトやカーテンなどにつけることで、身体に障害のある人がIKEAの家具を使いやすくなる、というプロジェクトです。
調べてみると、いまはこの「ThisAbles」プロジェクトのサイトが見当たりません。ですが、動画がYouTubeで公開されていましたので、貼ります。
スイッチが小さくて押せないから大きなスイッチを取りつけることで、自分の気に入ったランプを使えるようになる。大量に売れるものではないから店頭には並ばないけれど、3Dプリンタでデータを配布して、自分で3Dプリントして取りつけることができる。
この動画を見せて、「身のまわりで困っている人を助ける補助器具を考えよう」という授業ができそうです。3Dプリンタがある学校であれば実際にプリントしてみることもできます。
日本であれば高齢者の世帯で使ってもらえる補助器具を作ったりもできるのではないでしょうか。こういうプロジェクト型学習もいいのではないかと思いました。
「Disable」(できなくさせる)を「This-Able」(これ、できる)に変える、というプロジェクトの名前も本当におしゃれですよね。検索して見つけられたニュースは2019年のものだったので、いまはどうなっているのか気になりますが、この形式を引き継いで学校で教材として使うことはできそうだと思います。
(為田)