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東京学芸大学附属小金井小学校 授業レポート No.2(2024年5月29日)

 2024年5月29日に東京学芸大学附属小金井小学校を訪問しました。昼休みに、小池翔太先生が担任をしている2年2組の教室を見学させていただきました。10人弱の子どもたちが教室に残っていて、自分のSurface Go2を自由に使っていました。

 タイピングゲームをしている子がたくさんいました。「タイピングコロシアム」や「ココアの桃太郎たいぴんぐ」など、ゲーム性が高くてタイピングの練習が楽しくなるものを自分で選んで練習しているようでした。

 教室の前にあるモニターに自分の画面をスクリーンキャストしている子もいました。クラスメイトがタイピングを練習している様子がゲーム実況動画のように見えます。
 スクリーンキャストをすることで音楽を流すこともできて、教室には最近学校で人気な曲が流れていました。これらを小池先生に一切お願いをしないで、自分たちで操作をしてやっているのがすごいと思いました。みんなで楽しく学べる場を自分たちでテクノロジーを使って作っているのがいいなと思いました。

 完全に自由にSurface Go2を使っていい、というわけではなく、Surface Go2を子どもたちに渡すときに「学校のものだから、学びのために使ってください」という話をしているそうです。
 ただ、この日に教室で見たタイピングゲームのように、学びと遊びの境目は曖昧で切り分けることは難しいと思います。学びと遊びの境目が曖昧なコンテンツほど楽しいことが多いですし、子どもたちは簡単に遊びから学びへと越境して、いつ学びのスイッチが入るかわからないとも思います。何がどう学びになるかわからないからこそ、危険なことや周りに悪い影響を及ぼすことなどしてはいけないルールは設けつつ、基本的には自由にどんどん使ってもらう、というのがいいのかな、と僕は思います。

 この日の昼休みも、こうして教室に残っている子どもたちは10人もいなくて、あとは外に遊びに出かけていました。「自由に使わせるとパソコンで遊んでばかりになってしまう」と心配している先生も多いと思いますが、案外子どもは適度な距離感を自分でとっていけるようになるのではないかと僕は思っています。

 No.3に続きます。
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(為田)