12月17日にNTTドコモ東北支社にて、近未来の学校教育 体験セミナー@仙台を開催しました。年末の忙しい時期に、多くの先生方にご参加いただくことができました。
今回のイベントで、「近未来」とタイトルに入れました。その理由は、「近未来」はずっと遠くの話ではなく、ここ2~3年くらいでの未来、もうすぐ学校に導入ができる(かもしれない)未来の教育を知ってほしかったからです。また、「学校教育」とわざわざ入れたのも、「学校の授業の中でどんなふうに使えるのか、ということを体験して、参加してくださった先生方に考えるきっかけを持ってほしかったからです。また、たくさん来るであろう業者の皆さんからのお話を聴くときの評価の軸になるような体験をしてほしかったからです。
今回、共にイベントを行った凸版印刷のアダプティブ学習システム「やるKey」にしろ、東京書籍のデジタル教科書にしろ、そういったデジタル教科書やデジタル教材でどこまでのことができるようになっていて、それによって授業がどんなふうに変わるのか、体験してもらえたかなと思います。もちろん、これ以外の「近未来の学校像」はいくつもあると思います。例えば、プログラミング学習が入っていたり、反転学習が進んでいたり。そのどれも否定するものではなく、選択肢の一つとして、「こうしたこともできるのか」というのを体験していただければと思います。
基調講演「ICTで授業が変わる、先生も変わる」
最初に、そういったイベントの主旨と共に、ICTを導入してどんな授業が行えるようになってきているのかを紹介し、そこからICT利活用の目的を類型化して考える、「ICTで授業が変わる、先生も変わる」というテーマで基調講演を行いました。
教育ITソリューションEXPO(EDIX)などでもお話をしていますし、教育委員会や学校向けの研修講師をするときにも必ずする話ですが、「目的をしっかりもって、そのための手段としてICTを評価し導入を計画する」というシンプルなことをお話しました。
熱心にメモをとってくださる先生方が多かったです。参加してくださっていた先生から、後ほど、「この為田さんの話を、ICTについて全然知らない先生や、これから導入を計画する立場の人に聴いてもらうには、どうすればいいかを考えながら聴いていた」とコメントをいただきました。多くの方に聴いていただけるように、こうしたイベントの機会など、多く持つようにしたいと思っています。
「デジタル教科書の現在と未来」
東京書籍のデジタル教科書のワークショップを行いました。デジタル教科書を使うことによって、基調講演の中で為田が触れた「理解を促進できる」「授業を効率化できる」などの点と絡めて話をしていただけました。
平行四辺形の面積の公式を体感できる部分を使った説明があったのですが、学校の先生が授業中に黒板を使って説明してくれているものが簡単に自分自身で体験できて、非常におもしろいと思いました。こういうのが、簡単に使えるようになるといいな、と思いました。
デジタル教科書には指導者用と学習者用があるのですが、この指導者用デジタル教科書の方が普及していって、デジタル教科書に収録されているどの教材が多く使われているのか、というような数字が出てくるといいな、とずっと思っています。急いで教科書会社がやらないと、EdTech企業がやったり、学習塾がやったりするような気がします。コンテンツとしてしっかり教育的な配慮をしなければならないことを考えると、学習塾業界 Powered By EdTech企業というのはありそう。東京書籍がどこかと組むか、自社で開発するというのもありかもしれません。
「やるKeyで変わる、算数の授業」
続いて、凸版印刷のアダプティブ学習教材「やるKey」のワークショップです。最初に、やるKeyの開発コンセプトを紹介してもらい、その後でiPadを一人1台配布し、実際にやるKeyで小学校3年生のドリルを中心に問題に取り組んでもらいました。
その後で、先生方の画面としてどんなものが見られるのかも紹介しました。先生たちの授業といかに連携させるのかというプレゼンテーションを行いました。