11月26日に、近未来教育フォーラム2015に参加してきました。今回はサブタイトルが「Powered by AI ~人工知能がドライブする人間社会~」です。
毎年、楽しみにしているフォーラムです。
基調講演「ロボットと人工知能が創り出す第4次産業革命」
基調講演は、ソフトバンク社およびソフトバンクロボティクス社の首席エヴァンジェリストの中山五輪男氏が登壇。テーマは「ロボットと人工知能が創り出す第4次産業革命」でした。
以下、講演のメモを公開します。今回のテーマは、「最先端のネタを2つ。ロボットと人工知能。」と中山さんは最初に言います。
- 最先端のネタを2つ。ロボットと人工知能。
- 新しい革命の時代に入ったと言われている。何に起因しているのか。何が中心で、何がどう動いて、ビジネスとライフスタイルがどう変わっていくのか。
続いて、中山さんの自己紹介。30年前の卒論ですでに人工知能によるロボットアームについて書かれていたそうです。
ここで、IBM Watsonの動画を見せてくれました。
www.youtube.com
基調講演中に紹介されたものではありませんが、YouTubeにレコメンドされたので、リーダーズセッションもリンクします。これもおもしろい。
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Watsonでできることについて、中山さんの話は進みます。日本IBMとソフトバンクの提携、すごい進んでいるのですね。
- You can create your own Watson.
- Watsonは、「Cognitive Computing」。コグニティブ・テクノロジーを採用した認知型コンピュータ。
- 自然言語処理(人間の言葉を解釈)、仮説生成(膨大なデータから仮説を検証)、学習(経験から学習)
- 人間の手を介して、成長していくシステム。買ったばかりのWatsonは、まだ赤ちゃん。育てていくべきもの。
- 童話「桃太郎」をIBM Watsonに教えてみました。
- 童話「桃太郎」を文章で読ませてみた(絵はなし)。
- 鬼と戦っているページは?と訊いたら、正しく出してきた。「たたかう」という語彙がなくても、「ももたろうはかたなをふるって」という文章で、「たたかっている」と認識した。行間を読んだ。
- これはGoogle検索とは大きく異なる。
- Watsonが提供する3つの質問回答パターン
このカリフォルニア州での犯罪の予見については、2015年1月のNHKスペシャル「NEXT WORLD」でも取り上げられていました。
blog.ict-in-education.jp
Watsonがソフトバンクの営業現場を変えていく、という話も。
そして、次はロボットの話に移ります。Pepperです。本当に、いろいろなイベントで見かけるようになってきました。
- 30年後の世界
- 「ロボットの種類>生命体の種類」になるだろうと言われている。
- Pepperは、世界初『感情』を理解し、『感情』を持ったパーソナルロボット。
- この2つの機能は世界初。
- カメラとマイクで感情を理解する。話しかけられた方向のマイクで、顔を向けて、顔を見て話す。
- 感情認識マップ、感情マップを搭載。東大のみつよし先生が開発。
- 2015年6月20日、一般家庭向けに販売開始→1分で完売。
- ロボットと付き合わなくてはいけない時代。
中山さんは、Pepperの3つの特徴を説明してくれました。どんどん賢くなっていく、育てていく知能だということですね。1台のPepperができるようになったことは、クラウドで共有されて、すべてのPepperでできるようになるということ。これってすごいおもしろいですよね。もちろん、Watsonともつながる、ということですよね。
Pepperはすでに法人に導入もされているそうです。お店などで会える日も近そうです。
もうすぐにやってきそうだけど、まだあまり表に見えてないところを見せてもらったな、という感じです。とても刺激的でした。
毎回、近未来教育フォーラムの基調講演は、こうした刺激を与えてくれます。いますぐの教育ICTには関連ないような感じがしますが、Watsonが本気出して児童生徒のチューターをやり始めたら、先生の仕事は絶対に変わっていかざるを得ないので、こうしたことができつつあるのだ、ということを知っておくことは本当に大切だと感じています。
Pepperはうちにはいませんので、まずはWindows 10のCortanaを使ってみようと思いました。
(為田)