教育ICTリサーチ ブログ

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同志社中学校 授業レポート No.2(2017年10月19日)

 2017年10月19日に、同志社中学校を訪問し、反田任 先生の英語の授業(中学1年生)を見学しました。同志社中学校ではiPad miniを一人1台もっていて、授業内で活用をしています。また、黒板にはプロジェクタが備え付けられていて、多くの先生方がプロジェクタを利用して授業をしています。
 No.2では、同志社中学校に導入されたMusioを使った学習活動について紹介します。Musioは、「英語学習の最高のお友達」として、英語学習をサポートしてくれる人工知能ロボットです。

Musioを使った英会話

 同志社中学校では、Musioを20台導入して、教室に配備をしています。この日の教室には、7台のMusioが運ばれてきました。2人~3人に1台のMusioを使える環境で、Musioとのコミュニケーションをとるという活動が授業の中に組み込まれていました。
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 チャットモードで自然な英会話ができるようになっているMusioに対して、いろいろな質問をしてみて、その回答をロイロノート・スクールで提出するという活動を行いました。最初に反田先生からロイロノート・スクールでMusioにする質問が生徒たちのiPad miniに配布されました。
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 生徒たちは、その質問を実際にMusioに話しかけていきます。例えば、「What time is it in New York?」や「What is the weather like in Tokyo?」などの質問をMusioにしていました。
 その他、「How old are you?」や「Where are you from?」など、Musioに対する質問も多くされていたようでした。ただ、なかなかMusioの答える口調が速く、聴き取れない生徒も多かったようでした。まだ大人向けと子ども向けでMusioのAIは区別がないということですし、多くのデータを機械学習することでこれから精度が上がることと、生徒の英語力や習熟度に適切な認識をしてくれるようになると、より良いと思いました。
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 Musioが答えてくれた内容を、ロイロノート・スクールに書き込んで、先生に提出していきます。手書きで書いている生徒もいますし、キーボードを使って入力をしている生徒もいます。
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 最後に反田先生が、提出されたノートをみんなでシェアをしました。まだMusioを使った授業は、多いクラスでも3回目だそうです。積極的にMusioに話しかけている様子でした。
 反田先生は、Musioを使うのは、“会話それ自体の練習”ではなく、“会話をするための前段階の練習”なのだということです。つまり、Musioでの練習を経て、そのあとでNative教員との会話やオンライン英会話などへつながっていく、という授業計画になっているということだと思います。
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 No.3に続きます。
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(為田)