教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

ICT×美術教育 #30:Google Cultural Instituteを使った作品鑑賞2「Made in Japan:日本の匠」

 フューチャーインスティテュートの前田です。美大卒の教育コンサルタントです。この連載では、ICTを使ってこんな授業ができるのではないかというアイデアを紹介していきます。

 今回は、Google Cultural Instituteを使った日本の伝統工芸の作品鑑賞を紹介します。
以前、Google Cultural Instituteを使った授業案を掲載させていただきましたが、今回紹介するコンテンツは、日本各地の工芸と匠の技を世界に紹介するプロジェクトの第2段で、2017年3月24日に70点を超える展示が追加され、全国47都道府県の工芸品とその歴史や制作過程がオンラインで鑑賞できるとのことです。

blog.ict-in-education.jp


Google Cultural Institute「Made in Japan:日本の匠」
www.google.com
f:id:ict_in_education:20170327154913p:plain


高品質&量も豊富!

 NHKエデュケーショナル美の壺」や京都女子大学生活デザイン研究所などの施設の協力のもと、日本全国の伝統工芸品を、クオリティの高い動画や高画質な画像で幅広く鑑賞することできます。
これだけの資料を集めるのは、とても大変なので、美術の先生にとってはとても貴重なコンテンツではないかと思います。

日本地図から伝統工芸品を検索できる!

 以下のように、伝統工芸品の数を表した数字が配置された日本地図があり、数字をクリックすると、その地域の詳細地図が表示され、赤いアイコンの部分をクリックすると、その地域の伝統工芸品についての詳細説明ページに遷移するようになっています。
グループごとに地域を振り分けて、地域性があるかを調べさせてもいいかもしれません。
f:id:ict_in_education:20170327154911p:plain

f:id:ict_in_education:20170327154720p:plain


作品説明ページは、そのまま授業用スライドとしても活用できる!

 作品説明ページは、1ページ自体がスクロールがなく、クリックでページがめくられ、少しずつ説明が表示される体裁になっているので、そのままスライドとしても利用することができそうです。
中には、動画があったり、鑑賞ポイントが示されていたり、技法の作業手順ごとに説明されていたり、発祥が書かれていたりと、豊富な情報量となっているので、調べ学習にも鑑賞学習にも見ごたえはある印象です。
f:id:ict_in_education:20170327154909p:plain

 陶磁器だけ、染織だけ、自然から生まれた形だけ、などカテゴリでも分けられているので、カテゴリ別に調べ学習をさせることも可能だと思います。

いろんな作品の、作り手のインタビューや制作風景などの動画を手軽に観ることは難しいので、こういったサイトを利用して多くの作品を観て、多様に調べることができるのは、いいですね。


(前田)