2020年1月1日の日本経済新聞で西武・そごうの新聞広告を見ました。幕内最小の力士である炎鵬が、「さ、ひっくり返そう」という文字と一緒に掲載されている広告です。
上から下へ順に文章を読んでいくと、土俵際へ追い詰められていくときの心情が展開していきます。最後まで読み終わると、注意書きとして「ここまで読んでくださったあなたへ。文章を下から上へ、一行ずつ読んでみてください。逆転劇が始まります。」と書かれています。
一行ずつ、下から上へ読み進めていくと、ついさっきまで読んでいた文章がぜんぜん違う形になって頭に入ってきます。このひっくり返り方が非常におもしろいと感じました。
文章表現のおもしろさを感じる教材として使えるかもしれないと思いました。同じようにひっくり返る表現を作るにはどうすればいいのか、構造を考えてみるのもおもしろいかもしれないです。
また、企業広告としてこうした表現は適しているのか、というディスカッションにも使える教材になりそうです。実際にSNS上でも、広告業界の人たちがそうしたディスカッションをしていました。「これで売上が上がるのか?」「企業の姿勢を伝えることができている」というふうな論点が設定できるかと思います。
サイトに行ってみると、そこには炎鵬が出演している動画もありました。動画で見るとまた少し違った感覚を持つようにも思います。文字と動画の違いというのも感じられるかもしれません。
www.sogo-seibu.jp