2021年5月31日に、森村学園初等部を訪問し、榎本昇 先生が担当する5年生の総合的な学習の時間で、Sphero BOLTを活用している授業を見学させていただきました。
一人1台のiPadとSphero BOLTをもって、Sphero BOLTを正方形に動かして、その様子をセンサーデータで記録すると正方形がiPadの画面上でできる、という活動でした。Sphero BOLTを正方形に動かす方法はひとつではありません。ブロックを組み合わせて、いろいろな方法を子どもたちは試していきます。使うブロックをアレンジして、どれくらい短くすることができるか、どういう方法があるかを話し合いながら考えていきます。
一人1台でiPadとSphero BOLTがあるからこそ、自分で考えたことを好きなだけ試行錯誤できるのは大きな意味をもつと思います。一人1台もっていても、話し合いは発生しますし、「それどうやったの?」とお互いに教え合ったりする場面もたくさんありました。
最後に、Sphero BOLTのセンサーデータをスクリーンショットで撮影して、ロイロノート・スクールで提出することで、「今日の課題ができました」という証明になります。
Sphero BOLTを何度も動かしていると、コマンドとしては正方形が描けるようになっているけれど、物理的に床の上でSphero BOLTは床の上で現実に動くので、カーペットで滑ったり、床の凹みなどがあったりという理由で、少しずつズレたりすることもあります。こうした物理的な成果を見て、ぴったりになるように調整をすることも、プログラミングの実践として重要だと思います。
一方で、少しずつズレていくセンサーデータの様子をおもしろがる子もいました。無限に繰り返して正方形を描くようにSphero BOLTをプログラミングして、少しずつずれていくセンサーデータを見せてくれました。
「課題ができればOK」というのではなく、自分の思う通りに動かすのが楽しい、というふうに感じているように見えました。こうした楽しさがプログラミング教育には重要だと思います。
榎本先生のプログラミングの授業では、ルーブリックによって「どんなことができてほしいか」が子どもたちに示されています。今回の授業であれば、「コードへの理解」「適切なコーディング」「授業への取り組み」の3点において、ルーブリックが作られています。
最後に、このルーブリックをベースにして、Googleフォームでふり返りをしていました。
No.7に続きます。
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(為田)