2021年7月1日に、横浜市立鴨居中学校を訪問し、吉岡誠司 先生が担当されている3年3組の理科の授業を参観させていただきました。
今回の授業では、等加速度運動の実験で調べたデータを、プリント(アナログ)とGoogleスプレッドシート(デジタル)の両方を使ってまとめていました。
等加速度運動の実験で台車が引っ張ったテープを方眼紙に貼って、長さを測って、測った長さをGoogleスプレッドシートに入力してデジタル化する、というアナログからデジタルへと続く活動になっていました。こうしたアナログとデジタルを行き来する活動は、これから一人1台のChromebookを思考・分析・表現の道具として使っていくのに繋がるのではないかと思います。
自分で計測したデータをもとにグラフを作成するのは、これまでは時間がかかる活動でしたが、今回はGoogleスプレッドシートにデータを入力すると、自動的にグラフが表示されるようになっていました。あらかじめ先生がGoogleスプレッドシートにグラフで参照する範囲を指定しておきさえすれば、このように従来時間がかかっていた活動をショートカットして、時間を生み出すことができます。生み出せた時間は、「このグラフを見てどのようなことがわかるか」「どうしてこうしたグラフになったのか」ということについて考え、発表し、共有し合う活動に使うことができるようになります。
最後に、Googleスプレッドシートで作成されたグラフを見ながら、プリントに考察を書きました。デジタルだけでなく、アナログも使って、実験結果について考えることができるのはいいと思います。おそらく近い将来、「Chromebookで書いたほうが速い」「推敲しやすいのでChromebookで書いてもいいですか?」と言う生徒が出てくるのではないかな、と思います。自分の学びの形にあったものを選べるようになればいいと思います。
ところで、Chromebookでグラフを見ながら考えて、その考察をプリントに書いていく活動をするには、広いスペースがある方が便利です。鴨居中学校の3年3組の教室では、窓のところにスペースがあったので、そこを有効に使っている子もいました。「このスペースあるとラッキーだね」と訊くと、「はい!」と答えてくれました。机のスペースや、どこで学ぶか、などもこれから問題になっていくだろう、と思いました。
No.4に続きます。
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(為田)