富山大学の水内豊和 先生が、山崎智仁 先生との共著『知的障害のある子への「プログラミング教育」にチャレンジ!』を送ってくださいました。水内先生、ありがとうございます。
この本では、論理的思考、認知、コミュニケーション等の発達を促そうと、2019年度に附属特別支援学校の小学部において取り組んだプログラミング教育を取り入れた自立活動「プログラミングタイム」について知ることができます。
第3章では、「自立活動」だけでなく、「算数」「国語」など教科ごとに実践事例が紹介されています。
最後の第4章で水内先生と山崎先生の対談が抄録されているのですが、その冒頭で水内先生がおっしゃっていた、以下の言葉は、実践が目指していることを明確に示していると思いました。
私は常々、「プログラミング教育である以前に、そもそも特別支援教育である」と研修会などでもお話ししています。具体的には「思考の可視化」「できた、わかったを支える支援ツール」「苦手を補い過度な失敗をしない配慮」「協働する学びの環境設定」「生活に資する、つながる教育活動」の5つが知的障害児の教育においてプログラミング教育を取り入れる際に重要だと考えます。(p.149-150)
特別支援教育のなかでは、テクノロジーがAssistiveなツールとしてすでに多く使われていることが多いので、そこにプログラミング教育が入ることで、さらにテクノロジーの活用が進んでいくかもしれないと思っています。
(為田)