2022年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を楽しく見ているのですが、先日鎌倉へ行った時に、北条義時が祀られていたとされる史跡 法華堂跡へ行ってみました。
法華堂跡は、2005年の発掘調査で遺構が発見されたそうです。僕は、鎌倉には小学校時代に社会見学で来ているのですが、そのときにはこの法華堂跡はまだこうして整備されていなかったということですね。
2005年の発掘調査で、この平場の地下から墳墓堂(法華堂)の遺構が発見されました。発見された遺構の位置が、鎌倉時代の歴史書『吾妻鏡』に記載された頼朝墓からの方位と地形と一致したことから、遺構は北条義時が祀られていた北条義時法華堂の跡であると推定されています。
法華堂跡があるところは、広けた空間です。遺構があることはわかりますが、そこには何もありません。
ただ、「北条義時法華堂AR」というアプリがあり、これを起動するとARで法華堂の在りし日の姿をこの場所に出現させることができました。
現地でなくても、法華堂の様子を見ることはできます。ボタンを押していくごとに、屋根が外れて、中の構造をひとつひとつ見ていくことができました。
こうして今は失われてしまっている建造物や遺跡などをARで見ていくのはおもしろいです。社会見学のときに、事前に学校のタブレットにインストールしておいて、各グループで見てみたりするのもおもしろいかもしれません。
もちろん、ARだけでなく実際に歩いてみるからこそわかる距離感も大切な体験です。今回、執権を務めた北条邸のあった場所も、鎌倉幕府が滅亡した地も見てきました。全部、歩いて回れるくらいの距離なのです。
こうしたことは歩いて体験することにも良さがあると思います。Google Earthである程度疑似体験もできますが、実際に足を運ぶ良さが失われるわけではもちろんありません。リアルも、ARも、デジタルも、全部ひっくるめて、その地を歩くことの楽しさを体験することができました。
(為田)