2023年6月22日に常翔学園中学校・高等学校を訪問し、髙橋忠祥 先生が担当する高校2年9組と2年10組 夢発見ゼミ(探究)の授業を参観させていただきました。2クラス合同で、大教室で授業が行われていました。
夢発見ゼミでは、最初にサービス業や漁業など先生が指定した12の業種から、自分で興味がある業種を選び、同じ業種を選んだ生徒でグループを組んで会社を作り、「自分たちの業種と地域でどのようにSDGsを達成できるか」というロールプレイに取り組みます。
各グループは、業種は自分たちで決めたものですが、それぞれの業種で自分たちがロール・プレイする会社の規模(大企業・中小企業)や地域をくじ引きでランダムに決められたそうです。業種によってだけでなく、地域や会社規模によっても、どうSDGsに取り組めるかは変わってきます。
それぞれの会社の立場から現状を把握し、問題点を洗い出し、提案を作り、その根拠を明確に伝える5分間のプレゼンテーションを行います。
すでに各グループ内で、個人で調べたことはロイロノート・スクールにまとめてありました。ロイロノート・スクールでそのままプレゼンテーションをすることもできますが、「アニメーションを使いたい」と「共同編集したい」の2つの理由から、Canva for Educationを活用していました。
グループでスライドを共有して共同編集するために、Canva for Educationを活用します。グループのリーダーがデザインを開いて、グループのメンバーを「アクセスできるメンバー」として招待し、スライドを共有できるようにします。グループでデザインを決めて、スライド制作していきます。
部活をやっている生徒も多いので、授業外の活動の時間は少なくしたい、と先生は言っていました。毎回グループのメンバー全員が集まれない状況なので、一人1台のiPadからCanva for Educationを使ってそれぞれにあう時間を使ってグループに貢献できる協働ができるのがいいと思いました。
授業の最後に各グループのメモ係が進捗をロイロノート・スクールで書いて先生に提出していました。この段階ではロイロノート・スクールの提出箱は共有されておらず、クラス内で他のグループの進捗状況は見ることができません。先生が各グループの進捗を把握して、授業での次の打ち手を考えられるようになっています。
個人で調べられるところはロイロノート・スクールでまとめ、プレゼンテーションをアニメーションを使って見せたいという希望と、なかなかみんなで集まれないという状況に対応するために共同作業をするニーズを組み合わせて、Canva for Educationを使う、というふうに、アプリを組み合わせて場面ごとに選択して使っている様子が印象的でした。
No.5に続きます。
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(為田)