教育ITソリューションEXPO(EDIX)でのミニセミナーの記録を続けたいと思います。次は、稲垣忠先生(東北学院大学 教養学部 准教授)です。テーマは「インストラクショナルデザイン×ICTでつくる新たな学び」でした。
稲垣先生には、凸版印刷の新サービス「やるKey」の開発においてもお世話になっております。
それと、そもそも「インストラクショナルデザイン」という言葉を独学で学んできた者としては、著書に本当にお世話になっており、初めて仙台でお目にかかった時は、完全に一ファン化していました…(笑)
そのため、このミニセミナーも、本当に楽しみで、最前列で聴かせていただきました。
以下、メモです。
稲垣先生は、「新しい学び」をつくる5つのインストラクショナルデザイン(ID)を紹介してくださいました。
- 完全習得学習 Mastery Learning
- Self-Paced Mastery Learning(学習者それぞれのペースで学ぶ学習)とTraditional Classroom Mastery Learning(伝統的な教室での学習)、どちらかしかできなかったのがこれまで。
- 反転学習も、Traditional Classroomの方法のなかで、先生のやりたかったことを実現している手法。
- ここを両方に対してアプローチしていくというのが、新しい形なのではないかと思う。
- 自己調整学習 Self-Regulated Learning
- プロジェクト学習 Project Based Learning
- アクティブラーニングは今までもやられている。より深めるためにどうするか、ということ。
- 状況論的学習 Situated Learning
- 協働的学習 Collaborative Learning
- CSCL(コンピュータが支援する協働学習)。学習をどう支援するか、という知見はCSCLにあるが、まだ使われてはいない。
- 問題はどんなツールを使うかではなく)「何をやったら学びが深まるか」
5つのIDについて、それぞれに事例を紹介して説明をしていただき、とても楽しかったです。「テクノロジーで何ができるか」よりも、「それで何をするか」「どんな学びを実現したいのか」という議論をまずはしっかりさせなければ、実践には進めないと思います。
現場の先生方の知見と、こうした理論を積み重ねて、実践へと進めていきたいと思っています。
ものすごくテンションが上がるミニセミナーでした。ご一緒できて本当に幸せです。現場の先生方を一人でも多く巻き込んで、たくさんの先生を助けるサービスを作っていきたいと思います。
(研究員・為田)